福岡市は9日、中央区に設けた新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で、使用済みの空の注射器を誤って別の人に使用した疑いがあると発表した。

 市によると、5日午後5時半~同45分ごろ、中央区赤坂2丁目の中央体育館で12人に接種した際、接種した人の予診票に貼り付けるシールと、使用済みの注射器の数が合わないことがわかった。ワクチンを接種するスタッフが使用後の注射器を廃棄し忘れて、他の1人にも使った疑いがあるという。

 市は12人に対し、約2週間後に感染症の検査や、新型コロナウイルスの抗体の有無を調べる。抗体ができていなかった場合は本人の意向を確認し、追加でワクチンを接種するという。

 市保健福祉局は「再発防止を徹底したい」とコメント。今後は、接種ブース内に注射器の破棄を確認するスタッフを追加配置するとしている。(山崎毅朗)