欧州連合(EU)の専門機関、欧州医薬品庁(EMA)は4日、新型コロナウイルスワクチンの追加接種「ブースター」の効果を認め、2回目の接種完了から6カ月以降に検討すべきだとの見解を発表した。米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックが開発したワクチンの治験に基づく判断で、実際の接種の是非は各国の保健当局にゆだねた。

 18歳以上の成人が対象。EU内ではフランスやドイツがすでに高齢者らへの追加接種を始めているが、科学的な立場から効果を追認した形だ。また、米モデルナ製のワクチンとともに、免疫力が著しく低下した人については、2回目から4週間以上たってからの接種が望ましい、とした。

EU内では全人口の6割超が必要な回数のワクチン接種を終えているものの、感染力が強い変異株への警戒感が根強い。米国も、年齢や持病、感染リスクを勘案しつつブースター接種に乗り出している。