「現行モデルでジムカーナをやりたい」というあなたへ…

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先日webオートバイ「いまジムカーナで一番人気のバイクとは? じつはホンダのあの250ccだった!」という記事では、ノービスからシードクラスまで現在単一車種として最多のエントリー台数を集めるホンダVTR250について紹介しました。

しかしそのVTRをはじめ、NSR250RやDR-Z400SMといった二輪ジムカーナで実績を残し、多くのマシンが参加する車種はすでに生産を終了、新車を入手することが不可能な車種ばかり。

そこで、二輪ジムカーナに興味はあるけど「現行モデルで、新車でジムカーナをやりたい」という人に向けて、台数的には少数派だけど、二輪ジムカーナ向けマシンと評価されている現行モデル、しかも入手しやすい国内モデルに絞って紹介してみます!

「ポストVTRの最右翼!」ヤマハ・MT-03

画像: ヤマハ「MT-03」税込:57万7500円 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒/320cc

ヤマハ「MT-03」税込:57万7500円
水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒/320cc

画像1: 「ポストVTRの最右翼!」ヤマハ・MT-03

VTR特集の中でも少し触れたとおり、「ポストVTR」の最右翼として注目されているのがヤマハMT-03。250スーパースポーツのYZF-R25をベースにしたネイキッドモデル・MT-25の排気量を拡大し、コンパクトで軽快な車体はそのままパワーアップしたモデル。

そもそも車格や乗り味がVTRに近く、アップライトなポジション設定でさらに扱いやすさを増したMT-25に、250では得られない力強さがプラスされることが高く評価されている。

画像2: 「ポストVTRの最右翼!」ヤマハ・MT-03

サスペンションやエンジンなど、ジムカーナマシン化するためのノウハウも確立されていて、着々と台数も増えてきた。海外向けにはYZF-R25/R3のモデルチェンジに合わせ、倒立フォークが採用された新型MT-03が発表されているが、現時点では国内向けには従来のモデルが販売されている。

画像: 2012年のオートバイ杯ジムカーナJAPAN、VTRで総合優勝したA級・松本選手も、現在はMT-03に乗り換えている。

2012年のオートバイ杯ジムカーナJAPAN、VTRで総合優勝したA級・松本選手も、現在はMT-03に乗り換えている。

「NSRに勝てるポテンシャル」カワサキ・ニンジャ400&Z400

画像: カワサキ「Ninja 400」税込:72万6000円 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒/398cc

カワサキ「Ninja 400」税込:72万6000円
水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒/398cc

画像: カワサキ「Z400」税込:68万2000円 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒/398cc

カワサキ「Z400」税込:68万2000円

水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒/398cc
画像1: 「NSRに勝てるポテンシャル」カワサキ・ニンジャ400&Z400

MT-03は250ベースの車体にパワフルなエンジンという点が、ジムカーナへの適性が高く評価された。だから250をベースに400が開発されたカワサキ・ニンジャ400&Z400が、ジムカーナ選手から注目を集めないわけはない。

そして、いち早くニンジャ400へ乗り換えたのは、“キング・オブ・ジムカーナ” ことA級の大ベテラン、作田選手だった。

画像2: 「NSRに勝てるポテンシャル」カワサキ・ニンジャ400&Z400

今シーズンから本格的にニンジャ400での参戦を開始した作田選手。徐々に開発を進め速さを見せてきたが、ついに2019年シーズンの最後を飾るJAGE杯最終戦、真っ向勝負でNSR勢を破り総合優勝して見せ、そのポテンシャルの高さを証明した。

画像3: 「NSRに勝てるポテンシャル」カワサキ・ニンジャ400&Z400

この作田選手の参戦と並行して、ニンジャからやや遅れて発売が開始されたネイキッドバージョンであるZ400も、少しづつ二輪ジムカーナで姿を見せ始める。ジムカーナマシンとしては、余計なカウルもなく最初からバーハンドルな点でZ400の方が向いている。

それだけでなく車体も一部異なっている部分があり、よりジムカーナ向きな特性を備えているという。作田選手も「ニンジャをいろいろイジったけど、結果としてZ400に近い中身になってたよ」と語る。

打倒NSRを達成しポテンシャルの高さは折り紙つき、2020年シーズンはZ400のエントリーが大幅に増えるか?

作田選手によるニンジャ400でのジムカーナライディング映像

画像: Ninja400の限界に迫る走り! 作田隆義 選手のジムカーナライディング! youtu.be

Ninja400の限界に迫る走り! 作田隆義 選手のジムカーナライディング!

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「超クイックなライトウェイト・シングル」ホンダ・CB250R

画像: ホンダ「CB250R」税込:56万4300円 水冷4ストDOHC4バルブ単気筒/249cc

ホンダ「CB250R」税込:56万4300円
水冷4ストDOHC4バルブ単気筒/249cc

画像: Photo:南 孝幸

Photo:南 孝幸

2019年「NAPS MOTOGYM」予選で、B級・関根選手の手で最初に姿を現したCB250R。このマシンは以前webオートバイでも「CB250Rの、真の運動性能を開放する!「4.14 NAPS MOTOGYM」を目指すライダーたち(第4回)」で紹介した通り、CB250Rの開発スタッフがホンダ社内の自己啓発活動として「CB250Rが「オートバイを操る喜び」を堪能できることをアピールする」ために作り上げたマシン。

もともとスリムで軽量なCB250Rに兄弟車・CB150Rの純正スイングアームを組み込みショートホイールベース化。エンジンも輸出仕様のCB300Rにしてパワーアップ、さらに徹底的な軽量化を施したマシン。活動の方針としてオートバイ杯では走らなかったが、参戦したいくつかのイベントで信じられないようなクイックな運動性を発揮してみせた。

画像: 「超クイックなライトウェイト・シングル」ホンダ・CB250R

そしてこのジムカーナ仕様CB250Rの開発のノウハウは、関根選手などを通じてCB250Rでジムカーナを走ろうという一般のジムカーナ選手にも伝えられていた。その結果、2019年シーズンの終盤には大会にも姿を見せるようになってきた。

関根選手によると、「最初にノーマル状態の車体でテストした時でも、かなりいい感じで走れましたからね。絶対にエンジンやスイングアームを変えなきゃCB250Rはだめだ、というものじゃないですよ。もし改造するにしても、特別なパーツを使う必要はないですしね」とのこと。

果たして2020年は、軽快なハンドリングでパイロンをクリアするCB250Rの姿が、もっと見られるようになる!?

「4ストミニと侮れない速さ」ホンダ・グロム

画像: ホンダ「グロム」税込35万7500円 空冷4ストSOHC2バルブ単気筒/124cc

ホンダ「グロム」税込35万7500円
空冷4ストSOHC2バルブ単気筒/124cc

画像1: 「4ストミニと侮れない速さ」ホンダ・グロム

新車で買える現行モデルのジムカーナマシンとして、デビュー以来根強い人気を集め、安定した台数が参戦しているのがホンダ・グロムだろう。

小径ホイールで軽量コンパクトな車体は、体の小さな女性選手でも安心の圧倒的な扱いやすさと、小回りのきくハンドリングを併せ持っているので、テクニカルなジムカーナコースでも走りやすい。

しかもビギナーだけでなく、シード選手のグロムユーザーも多いのは、その戦闘力の高さ故。ジムカーナマシンとしての実績も豊富なため、マシン製作もしやすいだろう。

画像2: 「4ストミニと侮れない速さ」ホンダ・グロム

125ccの空冷単気筒エンジンは、排気量の大きなマシンと比較すれば確かに非力だが、フレキシブルなパワー特性と軽量な車体である程度はカバーできる。それでも足りないというならば、さまざまなメーカーから発売されているチューニングパーツを組み込めば十分なパワーを確保できるだろう。

そして最大の魅力は小排気量でシンプルなメカニズムだからこその低く抑えられた車体価格。そしてフルサイズモデルと比べてハイグリップタイヤが安価なことをはじめ、維持費があまりかからないのも魅力。手軽に二輪ジムカーナをやってみたい、という人にグロムはオススメの1台といえるだろう。

画像: モデルチェンジ前の初期型グロム。スタイリングは異なるが、エンジン、車体に関しては現行モデルとほぼ共通。

モデルチェンジ前の初期型グロム。スタイリングは異なるが、エンジン、車体に関しては現行モデルとほぼ共通。

レポート:小松信夫

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2019年、圧倒的な人気を誇ったホンダ・VTR

画像: 平嶋夏海がホンダVTRでデビュー戦を激走! ジムカーナ大会「関東事務茶屋杯」参戦レポート! youtu.be

平嶋夏海がホンダVTRでデビュー戦を激走! ジムカーナ大会「関東事務茶屋杯」参戦レポート!

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