トランプ氏のアカウントを一時凍結、違反続けば永久に ツイッターとフェイスブック
ジェイムズ・クレイトン、北米テクノロジー記者
画像提供, N/A
米ツイッターと米フェイスブックは6日、規約違反があったとしてドナルド・トランプ大統領のアカウントを一時凍結した。トランプ氏は先に、米大統領選の投票結果を認定する上下両院合同会議が開かれている連邦議会に侵入した自分の支持者たちに向けて「あなたたちを愛している。家に帰ろう」などとツイートしていた。
トランプ大統領はこの日、昨年11月の大統領選で不正があったとする虚偽の主張も繰り返しツイートしていた。
ツイッターは「市民の清廉性に関する当社規約への重大な違反」を理由に、トランプ氏が投稿した3件のツイートの削除を求めたと説明。ツイートが削除されなければトランプ氏のアカウントが永久凍結される場合もあるとした。
さらに「今後、ツイッターのルールへのさらなる違反行為があれば（中略）@realDonaldTrump（トランプ氏のアカウント）は永久凍結になる」と警告した。
これは、トランプ氏がもうあまり長くツイッターを使えない可能性を意味する。同氏はツイッターのコミュニティ・ガイドラインにさほど注意を払っていないことで知られる。
こうした中、フェイスブックはトランプ氏のアカウントについて、24時間にわたり投稿を禁止した。また、規約違反に該当する動画を削除した。
フェイスブックは「進行中の暴力行為のリスクを軽減するより増大させると考え、動画を削除した」と説明した。
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米連邦議会は6日午後、大統領選の投票結果を認定するため上下両院合同会議を開いた。
州ごとに選挙人団の投票を開票し、ジョー･バイデン次期大統領とカマラ・ハリス次期副大統領の勝利を最終認定する手続きが始まったが、トランプ氏の支持者が押し寄せて議事堂内に侵入。警察と衝突した。
この騒動で女性1人が銃撃されて亡くなったほか、3人が「医療的な緊急事態」によって亡くなったと警察が発表した。
上下両院に分かれて審議していた議員たちは、トランプ氏の支持者たちが議事堂に侵入した事態を受けて審議を一時中断した。
両院では共和党員が選挙結果の認定に反発していた。
騒動が起こる前、トランプ氏は連邦議会議事堂前の公園「ナショナル・モール」に集まった支持者に対し、選挙が盗まれたと話した。
この数時間後に議事堂で暴力行為が激化。するとトランプ氏は動画を投稿し、選挙で不正があったとする主張を繰り返した。
トランプ氏は「あなたたちを愛している」と抗議者に語りかけ、議事堂を襲撃した人々を「愛国者」と呼んだ。
ユーチューブは「選挙で不正があったとする主張の拡散に関する規約に違反」しているとして、この動画を削除したと説明した。
当初ツイッターは動画自体は取り下げず、リツイートや「いいね！」、コメント機能を停止していたが、後に動画を削除。トランプ氏のアカウントを一時凍結した。
ツイッターは「暴力行為につながる恐れがあるため、市民の清廉性に関する規約に反するツイートについて、大幅に制限をかけている」と述べた。
フェイスブックはBBCに対し、「本日、議事堂で起きた暴力的な抗議は侮辱行為だ。我々は当社プラットフォームでの暴力行為の扇動や呼びかけを禁止している。我々は積極的に見直しを行い、これらのルールに反するコンテンツを削除している」と述べた。
同社は現在、議事堂の襲撃を扇動あるいは支持したコンテンツを探し、削除しているとした。
ユーチューブは選挙での大規模な不正行為に関するフェイクニュースを削除する規約をすでに設けており、トランプ氏に対して適用していた。
今回の抗議活動の一部は、フェイスブックのグループやページなどオンライン上で組織されていた。
20日に大統領に就任する予定のバイデン氏は、ソーシャルメディア上の陰謀論や過激思想を取り締まることになりそうだ。
