韓国、仮想通貨の取引に無記名口座の使用を禁止

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画像説明, 韓国のビットコインなど仮想通貨の取引規模は、日本と米国に次いで世界第3位だとみられている

韓国の金融規制当局は23日、仮想通貨の取引に無記名の銀行口座を使うのを今月30日から禁止すると発表した。マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪に仮想通貨が使われるのを防ぐことが目的。

当局は以前から無記名口座を禁止する方針を表明していたが、実際の適用で、韓国での規制は他国により近くなる。

韓国のビットコインなど仮想通貨の取引規模は、日本と米国に次いで世界第3位だとみられている。このため、韓国当局の決定が仮想通貨の価値に大きく急激な変動をもたらす可能性がある。

規制が実施されれば、仮想通貨の所有者は身元確認済みの銀行口座と結び付けることが必要になる。内容は米国の「Know Your Cutomer(本人確認)」規制と類似している。

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これとは別に、未成年の投資家や外国人が韓国で仮想通貨取引のためにアカウントを開設するのも禁じられる。

さらに厳格な規制が導入される可能性もある。朴相基(パク・サンギ)法相は今月、取引所を通じた仮想通貨取引の禁止を検討していると述べていた。

聯合ニュースは22日、仮想通貨分野を制御する目的で、仮想通貨取引所に最大24.2%の法人・住民税が課されると報じた。

仮想通貨の取引は若い世代から人気を集めており、他国とくらべて30%上乗せされた価格で取引される事例も出ていた。

しかし、相場の乱高下や仮想通貨に対する規制の欠如から、投資家たちが多大な損失を被る危険性があるとの懸念が韓国当局者たちの間で高まっていた。