時間が足りない、でしょ?
Strelka Institute for Media, Architecture and Design/Flickr
- ある種の物の考え方や行動は、時間の無駄遣いにつながる。
- 自身の動きを鈍らせる習慣を具体的に知ることは、生活を見直す上でも有効だ。
誰もが、時間に追われている。やりたいことを全てやるには、時間が足りない。それも人生だ。
だが、スケジュールがうまく立てられず、仕事のパフォーマンスに支障をきたしているように感じるなら、それは悪い兆候かもしれない。
自身のキャリアに悪影響が出る前に、どういった行動や考え方が時間を無駄にしてしまうのか、具体的に知っておくことが重要だ。
簡単ではないが、一度止めれば自分のためになるであろう11の習慣を紹介しよう。
自分の目標を他人に話して回る
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自分の目標について話して回るのは、時間の無駄だ。
また、Business Insiderの寄稿者ダニエル・ウェスレー(Daniel Wesley)氏は、自身の計画について人に話すことで、その計画を実現できる可能性が低下すると指摘する。同氏は、目標について語ることで「脳がだまされ」、すでにミッションを完遂したかのように考え始めるのだと言う。その結果、モチベーションが奪われてしまう。
周囲に人たちに自身の計画を語る代わりに、ナイキのキャッチフレーズを実行しよう。「Just do it(行動あるのみ)」
メモを取らない
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忙し過ぎて、いちいちメモを取っている暇などないと感じるかもしれない。しかし、自分の時間をきちんと管理したいなら、記録を残す必要がある。
ビジネスの世界でも、ビル・ゲイツ氏やシェリル・サンドバーグ氏、リチャード・ブランソン氏を含む、多くの成功者が実践している。
優先順位をつけない
Jacquelyn Smith/Business Insider
やること(To-do)リストに依存し過ぎている人が陥りやすいのが、これだ。
一部のタスクは、他のタスクに比べ、より多くの時間と集中を必要とする。リストの項目を注意深くランク付けしないと、優先順位がないままに1日を過ごしてしまう。忙しく働く中、優先順位がないと、本当に重要なことを見落としてしまうリスクが高まる。
Success.comでは、やることリストから不要な項目を削除し、1日の中で最もエネルギーに溢れている時間に、優先順位の高いタスクに取り組むことを勧めている。
燃え尽き症候群
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忙しくしていないとダメで、仕事、副業、アルバイト、プライベートを常にやりくりしているような人は、遅かれ早かれ何かにつまずき、全てのルーティンが崩壊するだろう。
燃え尽き症候群は、悲惨な結果を招く。全てをこなそうとするのは止めて、一握りの事柄に集中しよう。
ただし、ハーバード・ビジネス・レビューによると、すでにこうした傾向がある人は、少し休んで、リラックスをしただけでは問題は解決しないという。Monique Valcour氏は、仕事に対するそもそもの考え方を変える必要があると言い、「豊かな人間関係や、継続的な自己啓発、専門的な能力の開発」を模索することが重要だと述べている。
完璧主義
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「完璧は善の敵(perfect is the enemy of the good)」は、使い古された言葉だが真実だ。自らの時間管理を見直したいなら、完璧主義的な傾向から自由になることが必要だ。
完璧主義者は、全ての物事を常に完璧にやろうとする。その結果、物事がはかどらず、関係者を苛立たせることになる。
完璧主義は、止めづらい。だが、それは自身のキャリアを後押しするよりも、ダメにしてしまうものだと認識することが重要だ。
「カエルを食べない」
Dave Mosher/Business Insider
もちろん、本物のカエルを食べても、時間管理のスキルは向上しない。
これは作家マーク・トウェイン(Mark Twain)からの有名な引用だ。「朝、まず生きたカエルを食べてしまえば、その日はそれ以上に悪いことなど起こらない」
だから、朝はまず、生きたカエルを食べてしまおう。最初に面倒なことを片付けてしまおう。そうすれば、その後の生産性はうなぎのぼりだ。
「朝はまず、嫌なことから取りかかるというのは、本当にいいアイデアだ」キャリア相談の専門家バーナード・マー(Bernard Marr)氏は、リンクトイン(LinkedIn)にそう書いている。「そうすることでより生産的になるし、その後の1日を自由に使えるようになる。頭上にたちこめる雲抜きで、その日、その週、その月を過ごせる」
ゴールを設定しない
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そう、冒険の道のりには素晴らしい景色が待っている。だが、目指す方向が分からなければ、恐らく迷子になるだけだ。
「調査によると、実際に具体的なゴールを設定することで、目標を達成しやすくなる。特に変化を起こしたいときには、重要だ」ウィル・ミーク(Will Meek)博士はPsychology Todayにそう書いている。
落ち着いて、目標を思い描くのは、大変なことのようにも思える。だが、こう考えてみるといい。短期的、長期的な目標という土台がなければ、その上にはどんな計画も立てられない、と。
絶対に「ノー」と言わない
Juhan Sonin/Flickr
時間は貴重だ。大切にしよう。何の足しにもならない些細なことにとらわれて、時間を無駄にするのは止めよう。
自分の時間を大事にして、少しイエスマンから脱却しよう。誰にも嫌な思いをさせずに「ノー」と伝える方法はいろいろある。
締切を無視する
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才能あふれるあなたの仕事なら、多少の遅れは上司も待ってくれるかもしれない。あなたの職場環境が悪すぎるのかもしれない。
だが、いずれにせよ締切を無視するのは、悪い癖だ。まずは与えられた締切に責任を持つことから始めよう。そうでなければ、悪循環に陥ってしまう。
「責任を認識しなければ、それを実際に守ることなどできるわけがない」キャリアサイトMuseでカイラ・マシューズ(Kayla Matthews)氏はそう書いている。
物事を先延ばしにする
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物事を先延ばしにするのがいかに簡単か、教えよう……後で。
真面目な話、これは直すのが非常に難しい習慣だ。だが、やってやれないことはない。
『The Guide to Self-Knowledge』の著者で起業家のマーク・マンソン(Mark Manson)氏はBusiness Insiderに対し、自らの感情を書き出すことで自身を「鎮める」よう勧める。なぜなら、物事を先延ばしにする本当の理由がそこにあることが多いからだ。
同時に複数のことをする
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意外に思うかもしれないが、同時に複数のことをするマルチタスクは、生産性を向上させない。Business Insiderで以前報じた通り、科学的にマルチタスクに対応できる人は、全体のわずか2%しかいない。残りの98%は、タスクを素早く切り替えているだけだ。
これはあなたの行動を鈍らせ、単純なミスの原因を作り、創造性を枯渇させ、時間を奪う。フォーブスはマルチタスクが最大で40%も生産性を低下させると報じている。
自分はものすごく効率がいいと思い込んで、このワークスタイルに陥る人は多い。だが、あなたがマルチタスクに向いているという証拠はない。
[原文:11 tiny daily habits that are wasting your time — even if you don't notice you're doing them]
(翻訳/編集:山口佳美)