自然災害は増加傾向? アメリカで緊急サバイバル・キットの需要が高まっている

サバイバル・キット

アメリカでは、アマゾンやコストコが緊急サバイバル・キットを最大6000ドルで販売している。

Costco

  • アメリカでは、アマゾンとコストコが緊急サバイバル・キットを最大6000ドル(約63万8000円)で販売している。
  • こうしたサバイバル・キットは、災害が発生したとき、家族が数日から1年間生き残れるように設計されている。
  • 2017年の世界の自然災害による損失額は、史上最高規模に達した。専門家は今後、さらに悪化する可能性もあると指摘する。

あらゆる災害に備えるなら、コストコとアマゾンをのぞいてみよう。

アメリカではさまざまな緊急サバイバル・キットが売られている。中には、家族連れが数日から1年間食べていけるサバイバル・キットもある。

例えば、コストコで売られている5999.99ドルのキットには、600個の缶詰が含まれていて、1日あたり2000カロリーの食事を12カ月にわたって4人が食べられるよう設計されている。最も安いキットは999.99ドルで、96個の缶詰を含め、1日あたり1200カロリーで12カ月にわたって1人が食べられる設計だ。

キットには、フリーズドライのブロッコリーやさやいんげん、とうもろこし、乾燥りんごやその他の穀類、たんぱく質など、最長で30年間保存できる食料も含まれている。

サバイバル・キット

Amazon

一方、アマゾンでは、1人用30日分の食料をまとめたバケツや、4人家族が72時間サバイバルするのに必要なものをまとめたリュック、袋詰めされた緊急飲料水などが売られている。

レビューも数多く投稿されていて(例えば袋詰めされた飲料水には850以上のレビューがついている)、商品に対する需要がいかに高いかが分かる。アマゾンの「緊急サバイバル・キット」のカテゴリーには、255商品が掲載されている。

サバイバル・キットをアマゾンで購入し、レビューを投稿した人は、「聖書に出てくるほどの緊急事態」から「避けられないゾンビだらけのこの世の終わり」やハリケーン、地震といった自然災害まで、さまざまな緊急事態に備えていると言う。

2017年に世界各地で起きた自然災害は、史上最高規模の損失をもたらした。アメリカでは、マリア、ハービー、イルマといったハリケーンが相次ぎ、カリフォルニアでは大規模な山火事も発生した。

USA Todayによると、アメリカでは2018年に入ってからすでに7つの竜巻や猛烈な嵐が起きていて、10億ドル以上の損失を出している。

一部の専門家は、自然災害が頻発するのが新たな常態と化していると指摘する。

「アメリカを襲った3つの強力なハリケーンや、南アジアのモンスーンの激しい雨の後の非常に深刻な洪水など、壊滅的な被害をもたらした出来事は、わたしたちの未来を予兆するものだ」ミュンヘン再保険の役員Torsten Jeworrek氏は1月、ニューヨーク・タイムズに語った

「我が社の専門家たちは、こうした異常気象が今後、より頻繁に発生すると見ている」

[原文:Amazon and Costco are selling emergency kits that can feed a family for a year — and it reveals a disturbing new normal in America]

(翻訳、編集:山口佳美)

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