2019年7月30日、ミシガン州デトロイトで開かれた第2回民主党予備討論会に参加するサンダース候補(左)とウォーレン候補(右)。
Associated Press
11月の米大統領選を目指し、一時期は20人以上が乱立した民主党候補も、3月3日の14の州で予備選挙が行われる大きな山場「スーパーチューズデー」を前に5人まで絞り込まれた。
直近では、ビリオネアの投資家でリベラルの活動家トム・ステイヤー氏、インディアナ州サウスベンドの前市長ピート・ブティジェッジ氏、ミネソタ州選出の上院議員エイミー・クロブチャー氏が、2月29日のサウスカロライナ州の予備選挙の結果を受け、選挙戦から退いた。
スーパーチューズデーの戦いに挑むのは、前副大統領のジョー・バイデン氏、上院議員のバーニー・サンダース氏、上院議員のエリザベス・ウォーレン氏、元市長のマイケル・ブルームバーグ氏、下院議員のトゥルシー・ギャバード氏の5人だ。
2020年の大統領選を目指す共和党、民主党それぞれの候補者たちを紹介しよう。
元ニューヨーク市長、マイケル・ブルームバーグ氏
Bryan Bedder/Getty Images
2019年11月7日、ニューヨーク・タイムズは元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏が2020年の大統領選で民主党の候補指名獲得を目指していると報じた。
2月のアイオワ州党員集会、ニューハンプシャー州予備選挙まであまり時間はないが、ブルームバーグ氏には自力でキャンペーンを進められるだけの資金力がある。
前副大統領、ジョー・バイデン氏
Associated Press/Nati Harnik
数カ月にわたって、立候補が取りざたされてきたバイデン氏は4月25日、動画で立候補を表明した。
「ドナルド・トランプにホワイトハウスの8年間を与えれば、彼はこの国の性質、我々がどんな人間なのかを永久に根本から変えてしまうだろう。わたしはそれが起こるのをただ見ていることはできない」と述べた。
77歳のバイデン氏は、立候補を表明する前に実施されたほぼ全ての世論調査でリードしていて、知名度抜群の最有力候補だ。
オバマ前大統領の副大統領を8年間務め、上院議員は36年間務めた。ブルーカラーのルーツと労働組合とのつながりを生かして、トランプ大統領に挑む。
マサチューセッツ州の元知事、ビル・ウェルド氏
AP Photo/Juan Labreche
1990年代にマサチューセッツ州の知事を務め、2016年の大統領選ではリバタリアン党の指名候補ゲーリー・ジョンソン氏の副大統領候補だったウェルド氏が立候補を表明したのは、4月15日。
発表に際し、同氏は「今こそ、我々のこの素晴らしい国中の愛国心を持つ男性と女性が立ち上がり、リンカーンの原則 —— 平等、尊厳、全ての者にチャンスを —— に立ち返るときだ」と述べている。
「アメリカを真に素晴らしくしているものを守ることほど重要な大義はない。その戦いをリードする準備はできている」
バーモント州選出の上院議員、バーニー・サンダース氏
2016年、マサチューセッツ大学アマースト校で演説するバーニー・サンダース氏。
Matthew Cavanaugh/Getty Images
サンダース氏は再び民主党候補を目指すという。2月19日(現地時間)に表明した。
77歳、バーモント州選出の上院議員である同氏は、2016年の民主党予備選でヒラリー・クリントン氏に敗れている。
立候補する考えを表明した動画の中で、サンダース氏は「我々のキャンペーンは、ドナルド・トランプを倒すためだけのものではない」とし、「我々の国を転換し、経済的、社会的、人種的、環境的正義の原則に基づく政府を作るためのものだ」と語った。
2020年の大統領選に向けて、民主党からは20人以上が立候補する可能性があり、その多くが所得の不均衡を是正し、アメリカの大企業の力を抑えるというサンダース氏が掲げてきた選挙戦のテーマを主張している。競争は激しくなりそうだ。
ハワイ州選出の下院議員、トゥルシー・ギャバード氏
AP/J. Scott Applewhite
ハワイ州選出の下院議員であるギャバード氏は1月12日に放送予定で、11日に収録されたCNNのインタビューで、立候補を表明した。
同氏は2012年から議員を務め、当時は希望の星とも言われたが、他の民主党議員にたてつくこともあった。特に同氏の外交政策はここ1、2年、多くのリベラル派と相容れないことも。
マサチューセッツ州選出の上院議員、エリザベス・ウォーレン氏
ウォーレン氏は2018年12月31日に立候補を表明した。
AP Photo/Matthew Putney
マサチューセッツ州選出のエリザベス・ウォーレン上院議員は2018年12月31日に自身のウェブサイトに掲載した動画で、2020年の大統領選に向け、準備委員会を立ち上げたと発表した。動画の中で、ウォーレン氏は「攻撃対象」となっているミドルクラスを守る自身のビジョンを語った。
トランプ大統領
再選を目指しているトランプ大統領。
YouTube
トランプ大統領は2020年の再選を目指している。その意思は就任直後の2017年1月20日に明らかにしている。
【撤退】ミネソタ州選出の上院議員、エイミー・クロブチャー氏
大雪の中、大統領選への立候補を表明するエイミー・クロブチャー上院議員(2019年2月10日)。
REUTERS/Eric Miller
2月10日(現地時間)、ミネソタ州選出の上院議員を3期務めているクロブチャー氏は2020年の大統領選への立候補を表明した。
猛吹雪の中、屋外会場で帽子も手袋もプロンプターもなしで、同氏は立候補する考えを示した。
クロブチャー氏は、中西部の有権者に支持される「ミネソタの洗練された」物腰の、落ち着いた実利主義的な穏健派という自身の評判が武器になると考えている —— トランプ大統領とは対照的だ。
ニューハンプシャー州で3位につけたものの、ネバダ州、サウスカロライナ州で支持が伸びず、クロブチャー氏は3月2日、選挙戦から撤退し、バイデン氏を支持するとした。
【撤退】インディアナ州サウスベンドの前市長、ピート・ブティジェッジ氏
AP Photo/Alex Sanz
インディアナ州サウスベンドの市長、ピート・ブティジェッジ氏は1月23日(現地時間)に動画と支援者へのEメールを通じて、大統領選に立候補することを表明した。
37歳になったばかりのブティジェッジ氏は今のところ、公に立候補を表明した最も若い未来の民主党候補だ。ゲイであることを公言している唯一の候補者でもある。
動画の中でブティジェッジ氏は、自身を「今まさに前へ進もうとしている世代」の一員だと述べた。
「我々は、学校での銃乱射事件を乗り越え、9.11同時多発テロ後の戦争を戦った世代だ。そして何か違うことをしない限り、自分たちの親よりも稼ぐことのできない立場にある初めての世代だ」と、動画の中で話している。
アイオワ州で1位、ニューハンプシャー州で2位につけたが、ネバダ州とサウスカロライナ州で支持が伸びず、ブティジェッジ氏は3月1日、選挙戦から退いた。
【撤退】コロラド州選出の上院議員、マイケル・ベネット氏
AP Photo/David Zalubowski, File
ベネット氏はコロラド州選出の上院議員として現在、2期目を務めている。
『CBS This Morning』で立候補の決断について語ったベネット氏は「この国は2つの大きな課題に直面している」と指摘した。
「その1つは、大半のアメリカ人にとって経済的な機会と流動性が失われていることで、我々の政府に誠実さを取り戻す必要性がある」という。
上院議員として、ベネット氏は主に静かな知性と超党派の立法の成果、感じの良い振る舞いで知られている。
ベネット氏は2月11日、ニューハンプシャー州で予備選挙が行われた夜に、選挙戦から退いた。
【撤退】起業家、アンドリュー・ヤン氏
起業家のアンドリュー・ヤン氏は、2017年11月6日に大統領選への立候補を表明した。
Andrew Yang
起業家で非営利組織ベンチャー・フォー・アメリカ(Venture for America)の設立者でもあるアンドリュー・ヤン氏は、2017年11月6日に大統領選への立候補を表明した。
ヤン氏のキャンペーンは、全てのアメリカ人に毎月1000ドル(約11万円)を給付するベーシック・インカムを大々的に掲げている。
ヤン氏は2月11日、ニューハンプシャー州で予備選挙が行われた夜に、選挙戦から退いた。
【撤退】ビリオネアの投資家でリベラルの活動家、トム・ステイヤー氏
AP Photo/Steven Senne, File
62歳のステイヤー氏はサンフランシスコ在住。投資家、ヘッジファンド・マネジャーとしてその財産を築いてきた。だが、「Need To Impeach」と「NextGen America」の活動にも力を注いでいる。後者は気候変動対策に取り組む団体だ。
2019年1月、ステイヤー氏は大統領選に立候補する考えはなく、「2019年はわたしの時間と労力の100%をトランプ氏弾劾のために使う」と語っていた。
だが、その後、ステイヤー氏は考えを変え、7月9日、大統領選に立候補すると発表した。
ステイヤー氏は2020年2月29日、サウスカロライナ州で予備選挙が行われた夜に選挙戦から退いた。
【撤退】元マサチューセッツ州知事、デバル・パトリック氏
Reuters
パトリック氏が選挙戦に加わると正式に発表したのは2019年11月14日だ。
ここ数年は政界で目立った活動をしてこなかったパトリック氏だが、ビジネスと政治で豊富な経験を持っている。2007~2015年にマサチューセッツ州知事を務め、直近ではミット・ロムニー上院議員が立ち上げた投資会社ベインキャピタルのマネジングディレクターを務めていた。
パトリック氏はニューハンプシャー州の予備選挙の翌日、選挙戦から退いた。
【撤退】保守系ラジオ番組の司会者、ジョー・ウォルシュ氏
AP Photo/Manuel Balce Ceneta, File
イリノイ州選出の元下院議員でもあるウォルシュ氏は8月25日、トランプ大統領に挑戦すると発表した。
ABCのインタビューで、ウォルシュ氏は「ホワイトハウスにいるのは大統領として全くもって不相応な人物であり、共和党内で誰もそれをどうにかしようとしないことにわたしは驚いている」と語った。
ウォルシュ氏はかつてトランプ大統領を支持していたが、今ではトランプ大統領の行動は「ナルシスト的」で「子どもじみている」と呼ぶなど、厳しく大統領を批判している。
ウォルシュ氏は2020年2月7日、選挙活動を終えた。
【撤退】メリーランド州選出の元下院議員、ジョン・ディレイニー氏
ジョン・ディレイニー氏は2017年7月に立候補を表明した。
Business Insider/Mike Nudelman
メリーランド州選出の元下院議員、ジョン・ディレイニー氏は民主党員の中で最初に立候補を表明した主要人物だ。
2013年から2019年まで下院議員を務めたディレイニー氏は、2017年7月28日に立候補することを発表した。
ワシントン・ポストへの寄稿で同氏は立候補を表明し、「現政権は我々の国の繁栄と安全を損なっている。わたしにはこの国を異なる方向へ導く統治と経済政策へのアプローチがある。だからこそ、立候補するのだ」と述べた。
十分な資金が集まらず、世論調査での支持も伸びず、ディレイニー氏は2020年1月31日、選挙活動を終えた。
【撤退】ニュージャージー州選出の上院議員、コリー・ブッカー氏
Jacquelyn Martin/AP
ブッカー氏が大統領選への立候補を正式に表明したのは、2月1日(現地時間)。
2013年から上院議員を務めているブッカー氏は、社会問題や刑事司法問題に関心の高いリベラル派として知られている。
上院議員になる前には、自身が住んでいるニュージャージー州ニューアークの市長を2期務めた。スタンフォード大学とイエール大学で学位を取得している。スタンフォードではフットボール選手でもあった。
ブッカー氏は1月13日、資金集めが苦しいとして、選挙戦からの撤退を発表した。
【撤退】自己啓発に関する演説家で作家、オプラ・ウィンフリーの友人でもある、マリアン・ウィリアムソン氏
Ted Soqui/Corbis via Getty Images
自己啓発に関する演説家でニューヨーク・タイムスのベストセラー作家でもあるマリアン・ウィリアムソン氏は、1月28日夜(現地時間)に立候補を表明した。
ウィリアムソン氏は、1980年代からロサンゼルスでニューエイジのスピリチュアルに根差した自己啓発の講演をしたり、書籍を書いたりしている。AIDSに関する啓発・支援活動にも熱心だ。
1992年にアメリカの人気司会者オプラ・ウィンフリーのショーに出演したことで、ハリウッドを含むエンターテインメントの世界に進出した。
政界への進出は、2014年にカリフォルニア州で下院議員選挙に独立候補として立候補したのが初めて(結果は落選)。
世論調査での支持が伸びず、選挙スタッフを全員解雇したあと、ウィリアムソン氏は1月10日に選挙戦から撤退した。
【撤退】元住宅都市開発長官、フリアン・カストロ氏
Eric Gay/AP Photo
カストロ氏は2019年1月12日、自身の出身地で、5年にわたって市長を務めたテキサス州サンアントニオで大々的に開かれたイベントで立候補を表明した。
支持が伸び悩み、民主党の討論会にも進めず、資金も尽きたとして、カストロ氏は2020年1月2日、選挙戦から撤退した。
【撤退】カリフォルニア州選出の上院議員、カマラ・ハリス氏
AP Photo/Alex Brandon
ハリス氏は1月21日、ツイッターと自身のキャンペーン・ウェブサイトを通じて立候補を表明した。
同氏は現在、上院議員の1期目を務めている。前大統領のバラク・オバマ氏も2008年、上院議員の1期目に大統領選への立候補を表明し、当初は経験不足だと批判された。
上院議員になる前、ハリス氏はカリフォルニア州の司法長官を務めていた。
ハリス氏のキャンペーンは幸先の良いスタートを切ったが、他の有力候補の勢いに押され、2019年12月3日、選挙戦から撤退した。資金面で苦しんでいたとも、チーム内で内紛が起きていたとも報じられている。
【撤退】ペンシルベニア州選出の元下院議員、ジョー・セスタック氏
Matt Rourke/AP
ペンシルベニア州選出の下院議員として2期を務めた経験を持つ海軍大将のセスタック氏は6月22日、民主党候補指名を争う25人目の候補者として立候補を表明した。1回目の民主党予備討論会の参加資格を判断する締め切りには間に合わなかった。
2010年に下院議員をリタイアしたあと、2010年と2016年の選挙でペンシルベニア州選出の上院議員を目指したが落選。2016年の選挙キャンペーン中には、州内400マイル(約640キロメートル)以上を歩いたとして話題になった。
立候補を表明した動画の中で、セスタック氏は自身の31年に及ぶ軍隊経験を強調、大統領を務めるにあたり重要な条件だと述べた。「軍を使うかどうか決めなくてはならないとき、我々の最高司令官は始めることが賢い選択か決める前にどう終わることができるか分かるだろう」
【撤退】モンタナ州の知事、スティーブ・ブロック氏
AP Photo/Charlie Neibergall
モンタナ州のブロック知事が大統領選に立候補すると発表したのは、5月14日の朝のことだ。
オンラインに投稿した立候補の発表動画で、ブロック氏は知事としてモンタナにおける選挙への企業献金を規制する超党派の法案を可決・成立させたことを強調した。
【撤退】サウスカロライナ州の元知事、マーク・サンフォード氏
Bruce Smith/AP
サンフォード氏は2019年9月8日、トランプ大統領に挑戦すると発表した。 共和党内から対立候補が現れたのは、同氏で3人目だ。
出演した『Fox News Sunday』の中で、サンフォード氏は「わたしたちは共和党員であることの意味を話し合う必要がある」と述べ、「わたしたちは共和党としての道を見失っているとわたしは考えている」と語った。
だが、サンフォード氏の支持は伸びず、2019年11月12日、選挙戦から撤退した。
【撤退】テキサス州選出の元下院議員、ベト・オルーク氏
テキサス州選出の元下院議員、ベト・オルーク氏。
Associated Press
オルーク氏が正式に大統領選への立候補を表明したのは3月14日。同氏の立候補は数カ月にわたって噂されてきた。
妻のエイミーさんと動画で立候補を発表したオルーク氏は、「アメリカの約束を叶える唯一の方法は、わたしたち全員が全力で全ての人のために尽くすことだ」と語った。
オルーク氏は「わたしたちの経済、民主主義、気候変動といった互いに絡み合う危機は、これまでになく深刻だ」と言い、「その危機はわたしたちを飲み込むか、アメリカの才能を解き放つ大きなチャンスとなるかのいずれかだ」と付け加えた。
テキサス州エルパソ出身のオルーク氏は下院議員を3期務めた。2018年の中間選挙では、伝統的に共和党が強いテキサス州で現職のテッド・クルーズ氏と上院議員の議席をギリギリまで争い、大きな注目を集めた。
オルーク氏は11月1日、自身の選挙キャンペーンを終了すると発表した。
【撤退】オハイオ州選出の下院議員、ティム・ライアン氏
Mark Wilson/Getty Images
ライアン氏が立候補を表明したのは4月4日。
同氏は2003年から下院議員を務め、製造業の雇用の減少に苦しむ中西部の代表として精力的に活動してきた。
自身のキャンペーン・サイトで、ライアン氏は「誤ったリーダーシップと破られた約束が、ミドルクラスを崩壊させ、我々の経済を危機へと追いやり、アメリカン・ドリームを手の届かないものにした」と述べた。
ライアン氏は10月24日、大統領選から撤退した。
【撤退】ニューヨーク市長、ビル・デブラシオ氏
ビル・デブラシオ氏と妻のチャーレーン・マクレイさん。
AP Photo/Richard Drew
デブラシオ氏はABCの朝の情報番組『グッド・モーニング・アメリカ』とソーシャルメディアへの動画投稿で、大統領選に立候補することを発表した。
デブラシオ氏は所得の格差を減らし、ニューヨークの手頃な住宅の数を増やすため、市の最も裕福な住民たちに課税しようとした野心的かつ進歩的な政策提案で知られている。
だが、彼のぶっきらぼうで、ときに激しいアプローチは、ニューヨーカーや民主党支持者の間で不人気だ。
デブラシオ氏は9月20日、大統領選から撤退した。
【撤退】ニューヨーク州選出の上院議員、カーステン・ギリブランド氏
Alex Wong/Getty Images
ニューヨーク州選出の上院議員、カーステン・ギリブランド氏は1月15日(現地時間)、出演したトーク番組『 ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』の中で検討委員会を設置すると発表した。
2009年から上院議員を務めるギリブランド氏は、上院の中でも非常に先進的な考えを持つ議員として知られている。同氏は、軍における性的暴行に関するより強硬な政策や医療費の引き下げ、経済的・性的不平等の改善を訴えている。
ギリブランド氏は8月28日、大統領選からの撤退を発表した。
【撤退】マサチューセッツ州選出の下院議員、セス・モールトン氏
Brian Snyder/Reuters
2015年からマサチューセッツ州選出の下院議員を務めるモールトン氏が立候補を表明したのは、4月22日。
ABCの朝の情報番組『グッド・モーニング・アメリカ』で、モールトン氏は「わたしは愛国者だ。この国を信じている。傍観者になるつもりはない。だから立候補する」と語った。
モールトン氏は、下院選に立候補する前は海兵隊に所属し、イラクにも派遣されている。外交政策と安全保障政策が選挙キャンペーンの柱だ。
モールトン氏は8月23日、大統領選から撤退し、下院議員として再選を目指すと発表した。
【撤退】ワシントン州の知事、ジェイ・インスレー氏
ワシントン州の知事、ジェイ・インスレー氏。
AP Photo/Ted S. Warren
2012年からワシントン州の知事を務めているインスレー氏は、自身を「気候変動の候補者」と呼ぶ。
インスレー氏は3月1日にリリースした動画の中で、「わたしはジェイ・インスレー。我が国の最優先事項である気候変動の問題を解決する唯一の候補者として、大統領選に立候補する」と語った。
知事としても、インスレー氏は炭素排出量の削減や再生可能エネルギーの普及に取り組んできた。
同氏は動画の中で、「わたしたちは気候変動の痛みを感じる最初の世代であり、そのために何らかの対策が取れる最後の世代だ」と語った。
インスレー氏は8月21日、大統領選から撤退すると発表した。
【撤退】コロラド州の元知事、ジョン・ヒッケンルーパー氏
コロラド州の元知事、ジョン・ヒッケンルーパー氏。
Joe Amon/The Denver Post via Getty Images
コロラド州の元州知事、ヒッケンルーパー氏が2020年の大統領選に向けたキャンペーンを始めたのは3月4日のことだ。
66歳のヒッケンルーパー氏は、州知事を2期務め、非常に人気が高かった。知事になる前はデンバーの市長を務めていて、醸造所とパブを起業したビジネスマンとしても知られている。
立候補を表明した動画の中で、同氏は「わたしが大統領選に立候補するのは、ワシントンD.C.には夢を持つとともに、物事を実現させられる人間が必要だからだ」と述べ、「わたしはこれまで何度も、漸進的変化を生み出すために人々を団結させることができると証明してきた」と語った。
その後、8月15日にヒッケンルーパー氏は大統領選から撤退することを発表。上院選に立候補し、共和党のコリー・ガードナー議員と戦うことを「真剣に検討する」と語った。
【撤退】アラスカ州選出の元上院議員、マイク・グラベル氏
AP Photo/Jim Cole
グラベル氏が立候補を表明したのは4月8日。
ポッドキャスト『Chapo Trap House』でグラベル氏を知ったニューヨークのティーンエイジャーたちから3月に連絡があり、立候補するよう説得されたという。
89歳の同氏は、1969年から1981年まで上院議員を務め、2008年には大統領選を目指して、民主党候補指名を争った。
支持を拡大するためのイベントは行っておらず、立候補を表明した際には、初めの2回の予備討論会が終わったら自身の選挙キャンペーンは止め、最も進歩的な候補者の支援に回るとの考えを示していた。
その後、8月6日にグラベル氏は大統領選から撤退し、サンダース候補を支援すると発表した。
【撤退】カリフォルニア州選出の下院議員、エリック・スウォルウェル氏
AP Photo/Alex Brandon
2013年からカリフォルニア州選出の下院議員を務めるスウォルウェル氏は4月8日、CBSの深夜トーク番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア(The Late Show with Stephen Colbert)』で、大統領選に向けて選挙活動を始めると発表した。
選挙キャンペーンでは主に、銃による暴力を減らそうと訴えていて、全米ライフル協会(NRA)を批判している。
スウォルウェル氏は現在、下院情報特別委員会や下院司法委員会の委員を務めていて、これらの委員会による2016年大統領選へのロシア介入に関する調査に積極的に関わっている。
スウォルウェル氏は出演した番組で、今回の決断について「この国は今、窮地に陥っている」と語った。
「国外からの脅威を解消できず、この国の人々の生活をより良いものにすることもできず…… これらはいずれも、我々が直面している問題に立ち向かう意思のあるリーダーを手に入れない限り、変わらないだろう」
その後、スウォルウェル氏は7月8日に選挙キャンペーンを止め、下院議員としての再選を目指すと発表した。
【撤退】ウェストバージニア州選出の上院議員、リチャード・オジェダ氏
Dylan Vidovich/The Logan Banner via AP
ウェストバージニア州の上院議員リチャード・オジェダ氏は、2018年の下院選で敗れた直後の2018年11月11日に大統領選に立候補する考えを明らかにした。
しかし、2019年1月25日、州の上院議員を辞めたあと、オジェダ氏は大統領選から撤退した。
[原文:Here's everyone who's running for president in 2020, and who has quit the race]
(翻訳、編集:山口佳美)