アマゾン・エアのボーイング737-800BCF。
Sinéad Baker/Business Insider
- アマゾンは自社で貨物機を運航している。より早く、顧客に荷物を届けるためだ。
- 同社は現在、アマゾン・エアの拡充を図っており、さらに15機をリース予定と発表した。機体はボーイングが旅客機から貨物機に改装している。
- 我々はパリ・エアショーでその内部を見学した。
アマゾンは世界中に荷物を配送し、より早く顧客に届けるために貨物機を自社で運航している。
アマゾンは6月18日(現地時間)、貨物機の数を拡大、2021年までに70機の保有を目指すと発表した。1日での商品配送を可能にする自社配送網を構築する取り組みの一環だ。
そのためにまず、15機のボーイング機を追加する。かつては旅客を運び、今は世界中に荷物を届けるよう改装されたボーイング737-800だ。
我々はパリ・エアショーで、新しく生まれ変わった貨物機を見学した。
アマゾンは何百万個もの荷物をスピーディーに配送するために、2016年、自社の航空網を立ち上げ、貨物機を手に入れた。
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以来、貨物機を増強、直近では2021年までに70機に増やすと発表した。プライムユーザーへの配送時間を最大1日に短縮したいと考えている。
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まず15機をGEキャピタル・アビエーション・サービス(GECAS)からのリースで調達する。
新しい貨物機はボーイング737-800旅客機を改装したもの。ボーイングは「BCF」と呼ぶ。BCFは、Boeing Converted Freightersの頭文字。機体横の窓はふさがれている。
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だが荷物を積むための新しい油圧式のドアが設けられている。
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乗務員はコックピットと貨物スペースの間にある、小さめのサイドドアから乗り込む。
アマゾン・エアのボーイング737-800BCFの機内に立つボーイング・グローバル・サービスの改装貨物機部門ディレクター、アルベイ・プラット(Alvey Pratt)氏。パリ・エアショーにて。
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貨物スペースは乗務員エリアと分けられているが、小さなドアからアクセス可能。万一、荷物が動いても、壁が乗務員を守る。
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貨物スペースは加圧されるため、動物を運ぶこともできる。
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床は補強されている。約23トンの荷物を積載可能。
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動物や食べ物といった腐りやすいものを取り扱うために、輸送中に同時に2人のみが貨物エリアに入ることができる。
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荷物の移動や固定のために床にはクリップとローラーが設置されている。
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アマゾンのワールドワイドオペレーションズ担当シニア・バイスプレジデント、デイブ・クラーク(Dave Clark)氏は新しい貨物機について「アマゾン・エアの能力を増強し、アマゾンプライムのフリーワンデープログラムへの投資となる」と述べた。
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アマゾンは多くの商品を自社で配送し、巨大な輸送ネットワークシステムに投資してきた。
他社も利用可能な配送企業の立ち上げを検討しているという憶測もある。そうなれば、UPSなどと競合することになる。
この機体は元々2004年に就航し、最近改装された。ボーイング・グローバル・サービスの改装貨物機部門のディレクター、アルベイ・プラット氏は、改装プロセスは「比較的簡単」で、必要な日数はおよそ90日と述べた。
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プラット氏によると、改装費用はメンテナンスや機能追加などがない場合、およそ500万ドル。
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737-800の旅客機からBCFへの改装は増えているとプラット氏。2018年は8機、2019年は19機の予定。
プラット氏は、15~20年が経過した旅客機は貨物機への改装に適していると述べた。古い機体を購入して、「資産」として改装する企業もあると語った。
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改装により飛行機の寿命は「数十年延びる」と同氏は語った。
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ボーイングは2018年から2037年までに2650機の貨物機を納入、60%以上は旅客機を改装した機体になると予想している。
(翻訳:Makiko Sato、編集:増田隆幸)