「テスラはピークを超えた」ゴールドマン、格付けを引き下げる

イーロン・マスク氏

REUTERS/Patrick T. Fallon

ゴールドマン・サックスのアナリストは、テスラのセダン「モデルS」とSUV「モデルX」の需要はピークを超えたとして、同社の格付けを引き下げた。

テスラは7月3日(現地時間)、2017年第2四半期の出荷台数を、2万2000台と発表。ゴールドマンのデビット・タンベリノ(David Tamberrino)氏を含むアナリスト予想を下回った。大容量バッテリーの生産が追いつかず、第1四半期の2万5000台には及ばなかった。

タンベリノ氏らは7月5日に公表したメモの中で、「我々は、出荷台数に対する生産台数の比率や発注キャンセル率、同社の2017年下期のガイダンス(モデルSとモデルXの出荷台数が超過する可能性)と、過去1年間の出荷実績を合わせて分析した結果、既存製品に対する需要は頭打ちに向かっていると見ている」と述べた。

ゴールドマンはテスラの2017年の出荷台数予測を下方修正し、2018年から2021年にかけては「緩やか成長」を予想。当初13%と見込んでいた年間成長率を、5%に修正した。また、テスラ株の向こう6カ月間の目標価格を190ドルから180ドルに引き下げた。これは、3日の終値352ドル62セントから49%の下落を意味する。

テスラは、7月28日から3万5000ドル(約397万円)の量産型EV「モデル3」の出荷を始める。しかし、タンベリノ氏は「モデル3」の生産は下期の目標に達しないと予想する。

「モデル3」の出荷はゴールドマンの想定より2カ月早いが、テスラには納車の遅れや生産目標の未達といった「過去の実績」があるため、タンベリノ氏の見方は慎重だ。「サプライチェーンに対する懸念は残っている。過去の実績を考えれば、より慎重にならざるを得ない」

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※訂正:この記事の旧版では、4段落目の後半を株価が49%下落したとしていました。

[原文:GOLDMAN SACHS: It looks like demand for Teslas has peaked (TSLA)

(翻訳:本田直子)

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