具志堅会長が激怒!王者が体重超過で王座剥奪…当日再計量も拘束力なし

 具志堅会長(中央下)の見つめる前で計量を失敗したエルナンデス
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 「ボクシング・WBC世界フライ級タイトルマッチ」(20日、有明コロシアム)

 ボクシング・トリプル世界戦の前日計量が19日、都内で行われた。WBC世界フライ級王者のファン・エルナンデス(30)が体重超過で失格し、王座を剥奪されるアクシデントがあった。

 比嘉がリミットの50・8キロで一発パスしたのに対し、王者は200グラム超の51・0キロ。2時間の猶予が与えられ、具志堅用高会長(61)は再計量に立ち会うために会場に残った。

 約30分後、戻ってきた王者ははかりに乗る気配がない。関係者は「水を飲んでしまった」と明かした。体温37・5度、脈泊88と体調不良も重なりギブアップだった。非公式で再度はかりに乗った結果は公表されなかったが「1キロ以上増えていた」(関係者)という。WBCはエルナンデスの王座を剥奪し、比嘉が勝てば新王者、負けか引き分けの場合は空位と発表した。

 収まらないのが具志堅会長だ。怒りで顔を朱に染めて「世界戦なんだからチャンピオンがちゃんと落としてこなきゃダメだよ!」と吐き捨てた。エルナンデスには10ポンド(4・5キロ)以上増量しないことを求め、試合当日午後4時に非公式の計量を行うことになったが、ルール的な拘束力はない。

 王座剥奪を知らずに食事に出た比嘉は、最初の体重超過時点で「自分のことだけ考えています」と話していた。いわく付きの世界戦となったが、強いハートで乗り越えるだけだ。

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