せっかくフレンドリーになるのに、死んでしまうのは…涙。
カリフォルニア州とネバダ州でクマたちが不可解な脳の神経障害に侵され命を落としているとのこと。もっと不可解なのが、この病気でクマたちが人間に対してフレンドリーになるということ。この病気によってクマの頭数に大きな影響はないものの、なぜこれが起こっているのか、そしてこれが一体なんの病気なのかまだわかっていないそうです。
クマが犬のように人懐っこくなる
カリフォルニア州魚類野生生物局によると、最初の報告は2014年。カリフォルニア州とネバダ州にまたがるタホ湖の近くで病気のクマが発見され、それ以来同じ症状のクマがいるとの報告が続き、直近の12ヶ月の間だけでも4件の報告があったそう。
病気の症状は倦怠、体重減少、頭部の震え、頭部の傾き、そして人間を恐れなくなるというもの。生物局の人によると「犬のように」フレンドリーになっているとのこと。2019年に撮影された映像では、スノーボードをしていた男性に子グマがためらいもなく近づき、その男性の匂いをクンクン嗅いでとっても人懐っこい様子が見られます。でもやっぱり歩く様子がちょっと傾いているのがわかりますね。去年の秋にも、開いていた車のトランクに座って餌をもらう若いクマがいたとの報告もされています。
発症したクマから5種類のウィルスを発見
さらに検査を進めてみると、これらのフレンドリーなクマは脳炎を起こしていることが判明。この病気に陥ったほとんどのクマはそのまま死んでしまうか、健康状態が大変悪く自然では生きられないため安楽死させるしかない状態になってしまうとのこと。
我々のところへやってきた自然界の動物にとって最善のゴールは自然に戻っていくことです。でもこの病気を患ったクマに関してはそれはほぼ不可能なのです。一体なにがこの病気を引き起こしているのか、そしてクマが他の種類の動物にもこの病気をうつす可能性があるのかも含めてわからない状態です。
とカリフォルニア州魚類野生生物局は発表しています。
脳炎を引き起こす要因はウィルス感染など様々ですが、脳炎にかかったクマの体内から未発見の5種類のウィルスが発見されているとのこと。このウィルスが脳炎の原因なのか、そして人間や他の動物にも危険なものなのかはまだわかっていないそう。どうにかクマを助けてあげたいですね。