「イカを楽しく解剖しながら部位別に美味しく食べる方法」を日本いか連合員が手とり足とり教えます

スーパーでよく見かける「丸ごと一杯のイカ」。買って食べたことのあるひとは意外に少ないのでは? そこで日本いか連合員の佐野まいけるさんに、解剖の仕方(さばき方)、部位別のレシピを紹介してもらいます。イカの神秘にぜひ触れてみてください!

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はじめまして。イカが大好きな、佐野まいけると申します。

食べ物としてだけでなく、生き物として可愛らしく面白いイカの魅力を世の中に伝えるべく、イカ・エバンジェリストとして活動をしております。

最近はイカをあらゆる角度から楽しむ同人誌「いか生活」の制作にも取り組んでいます。

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▲イカ同人誌「いか生活」。近々vol.2も出る予定です

 

今回は、イカの楽しみ方の中でも私の一押しの「解剖して、食べる」方法を皆様にご紹介したいと思います。

スーパーで手軽に手に入り、どの家にもある道具で簡単に解剖ができて、最後は美味しく食べられる都合の良い生き物、それがイカなのです。イカのびっくりな体の仕組みと味わいを一緒に堪能しましょう。

 

どれを買えばいい? 新鮮なイカの選び方

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まずはイカをスーパーで選ぶところから。イカの種類は地域差がありますが、全国的にスーパーに並ぶことが多いのはスルメイカ、ヤリイカなどでしょう。

今回は通年手に入りやすく安価なスルメイカを使います。他のイカより肝が大きいので、肝を使った料理を楽しめるのも良いところです。

選び方の注意点としては、まず「生」を選ぶこと。イカは冷凍しても食味がほとんど劣化しない優秀な食材ですが、解剖して観察する場合は解凍品よりも生の方が内臓がしっかりしていて観察しやすいです。

 

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鮮度の良いスルメイカは目が黒々と澄んでいて、全体に透明感があり、濃い赤褐色をしています。

更に近寄ってみると、体表面の色は小さな色の粒の集まりで構成されているのが分かります(写真下)。

この粒は色素胞と呼ばれ、これを広げたり縮めたりすることで、イカは一瞬で体色を変化させることができるのです。すごいでしょう。

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▲拡大した色素胞

え? 色素胞がまだ動いている? それは超新鮮なイカなので、即買ってください!

 

スルメイカを解剖してみよう

気に入った一杯をスーパーから連れて帰ったら、さっそく解剖してみましょう。

解剖といっても難しいことはありません。料理の延長として各部位を観察しながら体を開いていくだけですから、安心してください。

【準備するもの】

  • まな板、もしくはトレー(イカが乗る大きさ)
  • ハサミ(可能なら刃が小さめのもの)

※下記はもしあればでOK

  • ピンセット
  • ビニール手袋
  • 小皿(各パーツの観察用)

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解剖①イカの背と腹、上下左右を知ろう

ハサミを入れたくてうずうずしますね? でもちょっと待ってください。切り開く前に、イカの体の大まかな作りを観察しましょう。

まずは、背中とお腹の違いから。スーパーに並んでいたイカはきっと赤褐色をしているほうが上になっていましたよね。実はこちらが背中です。

裏側の全体的に白っぽい方がお腹になります。色で判別が付きづらい場合は、ヒレと漏斗(ろうと)で背中とお腹を見分けましょう。

ヒレがくっついているほうが背中、漏斗(詳しくは後述)がついているほうがお腹です。

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あ、もしかして画像の上下が逆だと思いました?

よいところに気づきましたね。イカの体は下記の図のように、腕(足)、頭、胴から構成されています。胴に対して頭が上にくるのが正しいので、この向きが正式なんですよ。

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それにしても頭から直接、腕が生えているなんて変わった生き物ですよね。人間の体で想像するとイカに奇妙なことだかわかると思います。

 

解剖②イカの腕(足)にも種類がある

一般にイカの「足」と呼ばれる部分、これらは学術的には「腕」と呼びます。

背側から腹側に向かって、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳと番号がついており、ⅢとⅣの間から生えている特に長い腕を触腕と呼びます。

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触腕は餌となるプランクトンや小魚を捕まえるための腕。普段はぎゅっと縮めて収納しており、捕食時に弾丸のような速さで打ち出して獲物を捕らえます。

この捕食シーンは目を見張るものがありますので、「イカ 捕食 動画」でぜひ検索してみてください。

 

解剖③吸盤は「歯」だった

近づいて吸盤も観察してみましょう。イカの吸盤はタコとは違い、ギザギザの硬い歯があるリング(角質環)がついています。

これが獲物に食い込み、離さないというわけですね。

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触腕のほかに、オスだけにもう一つ特殊な腕があります。スルメイカの場合、右第Ⅳ腕(一番腹側の腕、写真下の上側)は交接腕と呼ばれ、先端の形がほかの通常腕(写真下の下側)と少し違っています。

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イカの精子は精莢(せいきょう)というカプセルに入っており、オスはこの精莢を交接腕を使ってメスの体(スルメイカの場合は口の周り)に植え付けるのです。これまた変わっているでしょう? 

精莢は少しの刺激で中の精子が飛び出してしまうので、交接腕の先端は歯のついた吸盤がなく、優しく精莢を扱えるようになっているんです。

 

解剖④口に見えて実は排出器官

イカの腹側に注目してみましょう。

目と目の間に筒状のパーツがあります。これ、よく口と勘違いされるのですが、「漏斗」(ろうと)という別の器官です。どちらかというと口とは役割が真逆。いろんなものが出ていく場所です。排泄物や墨、精莢や卵もここから排出されます。

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イカが泳ぐときにも漏斗は大活躍。胴と頭の隙間から吸い込んだ海水を、漏斗からジェット噴射することですごい推進力を得られるのです。

 

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漏斗の向きを変えることで方向転換も一時停止も思いのまま。ホバリングもできるんですよ。

 

解剖⑤イカにはスナップボタンがついている

さて、お待ちかね、ようやく体を開いていきます。

腹側を上に向けたら、漏斗の方からハサミを入れ、尖っている方までまっすぐ切り開きます。内臓を傷つけないように気を付けて。

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▲ぱかっと左右に胴を開く瞬間! 胸が高鳴りますね……

 

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開くとき、ちょっと抵抗を感じませんでしたか。ちょうどボタンをはずすときのような感触の。

実はイカにはスナップボタンがついているのです。頭付近の軟骨の部分に左右二つのボタン穴と胴側にそれに対応するボタンがついています。試しに手ではめてみてください。ポチポチと心地よい感触で開け閉めできます(背側にも1組ついています)。

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ちなみに、なぜこの部分が着脱可能になっているのかは、まだわかっていないんですって。

 

解剖⑥生殖器はオスメスでこんなに違う

最初に生殖器を観察して、取り除きましょう。当然、オスとメスでは臓器の様子が違っています。

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▲左がメス、右がオス

 

胴の先端(とがっている方)にそれぞれ卵巣と精巣があります。イカの生殖器はあまり食用にされませんが、メスの纏卵腺(てんらんせん)はイカチチと呼ばれ、煮つけなどにして食べることもあります。新鮮なイカチチの煮つけはちょっとモチっとした食感で面白いですよ。

一方、オスの生殖器を生のまま食べるのはお勧めしません!

先ほど説明した精子のカプセル、精莢から精子が飛び出し、口の中に突き刺さってしまうことがあるのです(写真下)。最悪の場合、病院へ行く事態になりますので、精莢を含めた生殖器は丁寧に取り除いておきましょう。

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解剖⑦イカの血は青い?!

そういえば、さっきから何かおかしくありませんか。そう、解剖しているのに全く血が出る様子がありません。

実は血が出ていないのではなく、血が透明なんです。イカの血液にはヘモシアニンという成分が含まれていますが、このヘモシアニンは酸素と結びつくと青い色、酸素を手放すと透明になるのです。

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新鮮なイカの場合は、このように青い血液が見える場合もあるので、チェックしてみてください。こんな美しい色の血液がイカの体を流れていると思うと、滾りますよねぇ。

 

解剖⑧イカには心臓が3つある

イカの不思議はまだまだあります。なんと心臓が3つもあるのです。

生殖器を取り去った後の内臓を見ると、真ん中から左右に細長く伸びている一対の部位があります。これがエラ。このエラの根元に左右1つずつあるのがエラ心臓、その中央に位置するちょっと弾力がある部分が心臓です。

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「心臓は一人に一つ」という常識を軽々と覆してくるイカ。痺れますよね。

ちなみにタコも心臓が3つあります。エラと3つの心臓はハサミで取り去ってしまいましょう。

 

解剖⑨人間と似ている消化器

残る内臓は消化器です。真ん中の一番大きなでっぷりとした臓器が肝臓、塩辛の材料となるところ。

その肝臓に張り付いている細長い器官が2つあります。墨汁嚢と直腸です。墨汁嚢は名前のとおり墨を貯めておくところで、その墨汁嚢にぴったりと寄り添う形で直腸があります。直腸を辿ると盲嚢、胃に続いていて、胃から先は肝臓の裏側の食道と繋がっています。

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こうしてみると人間の消化器と結構似ていると思いませんか?

イカは無脊椎動物で人間とは離れたグループに属する生き物ですが、こうして共通点があるのを見つけると嬉しくなってしまいますね。

漏斗側から墨汁嚢と直腸を一緒につまみ、肝臓からはがしましょう。そのまま肝臓以外の臓器を取り除きます。肝臓は料理に使うので傷つけないように注意して。

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▲筆者はこの時にいつも、直腸から、盲嚢、胃、食道まで途切れさせずに取り出すのを密かなミッションにしています。かなり達成感があるのでお勧めです

 

調理に向けて下ごしらえをしよう

楽しい解剖もあっという間。ここから先は調理の下ごしらえです。食べる部位ごとに分けていきましょう。

片方の手で胴を抑え、もう片方の手でしっかりと頭を握ります。頭の方をぐっと上に持ち上げて、肝臓を胴からはがしましょう。

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肝臓を外した胴の縦中央に、透明なプラスチックのようなものがくっついていますね。これを軟甲(写真下)といいます。

実はイカは貝から進化した生き物で、この軟甲は貝殻の名残なんですよ。この部分は食べませんので取り外します。

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次に、肝臓を頭から切り離します。目の少し上あたりにハサミを入れてじょきじょきと。軟骨があるので少し硬いです。ここでも肝臓を壊さないように気を付けて。

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続いて、口を取り出しましょう。イカの口は頭のてっぺん、10本の腕に囲まれるようにしてあります。取り出すために、足の間から目と目の間を通るようにハサミを入れ、切り開いてください。

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開いたところはこの通り。真ん中に丸っこい玉のようなものがありますね。これがイカの口です。口は後で料理で使います。腕の根元にくっついているのでハサミで切り離しましょう。

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切り離した口をちょっと横から押してみると、くちばしのようなものがにゅっと出てきます。カラストンビと呼ばれるこのくちばしで、イカは餌を小さくちぎって食べるんです。

さらに、カラストンビの中におろし金のようにざらざらした歯舌という部分があります。ちぎった餌を歯舌ですりおろして、唾液と混ぜて流動食のようにして食道へ送るのです。イカの食道はなんと脳の真ん中を通っているので、餌を細かくしてやらないといけないんですね。このカラストンビと歯舌は、口から取り除いておきましょう。

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ゲソはハサミで頭から切り離します。

この時、目を傷つけないように注意してください。目を破ってしまうと紫色の液体がドバっと出てきてえらいことになります。

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このように切り分けられたら下ごしらえは完了です!

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部位別に味わう楽しいレシピ

解剖でじっくりとイカの体の神秘を味わいつくしたら、今度は舌でも味わいたいですよね。部位別に楽しめる簡単レシピをご紹介します。

レシピ①イカ刺しは縦に切るべし

新鮮なイカなら、まずはお刺身で食べたいところ。ちょっとした切り方の工夫でぐっと美味しくなりますよ!

まずは胴の内側の汚れをキッチンペーパーなどで綺麗にふき取ります。裏返したら、ヒレと胴が繋がっているところにしっかり指を差し込みながらヒレを握り、胴の根元に向かってヒレごと皮をむきとります。残った皮はキッチンペーパなどを使ってむいてください。

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むき終わったイカは、下の写真のように切ります。

ここがポイント。イカの繊維は胴に対して横向きに入っているので、それを断ち切るように縦に切ることで、旨味を感じやすくなるんです。イカの町で有名な函館の市場でもこのようにイカを切っているんですよ。

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お皿に盛りつけたら完成です!

コリコリとした食感とあっさりした旨味。自分で解剖したイカは美味しさもひとしおです。

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一点ご注意。イカ刺しを作るときは、アニサキスには気を付けて。筋肉の中に埋まっていることもあるので、身を光に透かして見るとよいでしょう。

もしも心配なら、一晩冷凍してから食べるのも手。アニサキスはー20℃で24時間以上冷凍することで死滅します。一度冷凍すると少しねっとりした食感になりますが、美味しさは損なわれません。

 

レシピ②意外に簡単なゲソの一夜干し

刺身にはあまり向かないゲソ(料理なのでここからは腕ではなくゲソと呼びます)も、一夜干しすることで旨味がぎゅっと凝縮されます。干し網もいらない、楽ちんレシピです。

まず準備として、バットなどの容器に、5%くらいの食塩水を作っておきます。

ゲソは軽く水で洗いながら手でしごいて、吸盤の角質環(歯のついたわっか)を取り除きます。綺麗になったゲソをバットへIN。20分ほどつけておきましょう。

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20分後、取り出したゲソの水気をキッチンペーパでしっかりふき取り、乾いたバットの上に乗せます。

そのままラップなどをせずに冷蔵庫へ入れて一日。これだけで一夜干しの完成です。この状態で3~4日は持ちますし、このまま冷凍してもOK。

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魚焼きグリルやオーブントースターで軽く焼いたら、香ばしい酒のアテに。お好みでマヨネーズや七味を振ってください。

オスのイカだったら、交接腕を探しながら食べるのもオツですよ。触腕と通常腕の食感の違いも楽しんで。

 

レシピ③酒泥棒、肝のルイベ

肝を使ったレシピの中で、最も簡単なのがこのルイベです。酒の最強のお供になってくれますし、保存もきくので是非お試しください。

肝に適量(肝が白く覆われるくらい)の塩をまぶしてバットなどの上に置き、冷蔵庫で一晩寝かせます。

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一晩おくと肝からかなり水が出てきています。

肝の塩を水で洗い流し、キッチンペーパーなどでよく水気をふき取ります。このままラップに包んで一晩、冷凍庫で凍らせるだけ。

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凍らせた肝はカチコチにはならず、すんなり包丁が入るので凍ったまま切り分けましょう。かなり濃厚で塩気も強いので、一口を小さめに切るのがコツです。

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皿に盛りつければ、ねっとり濃厚肝ルイベの完成!

ひんやりと舌の上で溶け、温度が上がるにつれて広がる肝の風味に酒をあおる手が止まらない。とんだ酒泥棒です。

 

レシピ④塩辛だって作れちゃう

もっと手の込んだことができるぞという方は、一夜干しとルイベの作り方を応用して、塩辛を作ってみましょう。自分で作る塩辛は格別ですよ。

一杯分の肝に対して、胴は2/3杯分くらいの量を用意します。胴は軽く塩を振って20分ほど置き、表面に浮き出た水気をしっかりふき取ります。その状態でラップをかけずに一晩冷蔵庫で干します。翌日、一口大に細切りにしておきます。縦方向に切るのを忘れずに。

胴と同様に肝は塩をまぶして一晩冷蔵庫においた後、水で塩を洗い流しておきます。胴も肝も、とにかく余計な水分を抜くことが美味しい塩辛の秘訣です。

洗った肝の水気をふき取ったら半分に切り、中身をボウルなどに絞り出します。搾りかすの皮は使いません。

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絞り出した中身を箸などでよく混ぜ、そこに細切りにした胴を加えて混ぜます。そのままでもいいですが、好みに応じて少量の醤油やみりんで味を調えます。

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この状態で一晩冷蔵庫で寝かせたら、完成です!

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ゆずの皮を加えたり、ごま油をひと回ししたりとアレンジは無限大。酒だけでなく白飯にもあうおかずになります。

塩辛も冷凍保存できるので、まとめて作って冷凍しておき、食べる分だけ解凍すれば、いつでも自家製塩辛を食べられますよ。

 

レシピ⑤希少部位! イカの口の串焼き

最後に作るのはイカの口の串焼き。

イカの口は一杯からひとつしかとれない希少部位です。一つだけ調理するのも淋しいので、イカを解剖するたびに袋へ入れて冷凍し、ある程度量が溜まってから作るのがおすすめです。 

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作り方はごく簡単。イカの口を串にさし、魚焼きグリルなどで焼き目がつくまで焼くだけ。食べる前に塩をぱらり。コロッとしていて可愛いですね。

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焼いたイカの口は、ギュギュっと筋肉質な食感が楽しく、噛みしめるほど味が出ます。私は大好きなイカとキスする気分でうっとり食べています。

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解剖を振り返りながら、自分で作ったイカ料理に舌鼓を打つのは最高! 濃密なイカ時間をお過ごしください。

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イカの解剖から調理法まで、駆け足でご紹介しました。普段見慣れていると思っていたイカの体も、改めて観察すると不思議な魅力に溢れていることがお分かりいただけたでしょうか。

まだまだ紹介したいイカの体の面白い構造やレシピはたくさんあるのですが、皆さんがご自身で調べ、開拓する楽しみを奪ってはいけませんので、今回はこれくらいにしておきます。

今度スーパーでイカを見かけたら、勇気を出して手に取ってみてください。奥深いイカの世界があなたを待っています。

 

作った人:佐野まいける

“佐野まいける”

イカ・エバンジェリスト。イカを犬や猫のように愛する会社員。「日本いか連合」の一員で、イカを多方面から楽しむ同人誌「いか生活」の編集長。イカは水族館で眺めるのも、釣るのも食べるのも好きだが、解剖に最も興奮する性質。イカ解剖のライブ配信などをたまに行う。その他、歩道橋を眺めるのが好き。

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