卵かけご飯で全国V、感動の卵「夢王」発売 勝因は「濃厚なうま味とコク」

2021/07/05 05:30

多くの卵かけご飯ファンをうならせた「夢王」=姫路市本町

 今年1月、東京で開かれた、卵かけご飯に合う卵を決めるイベント「たまごかけごはん祭り」で、藤橋商店(兵庫県たつの市)の「夢王」が優勝した。赤みがかった黄身が濃厚な味わいを生み出し、全国のブランド卵で最も多く票を集めた。これまでは東京と岡山の卵販売店へのみ卸していたが、タイトル獲得の反響を受けて、藤橋商店が運営する卵料理販売店「たまごや厨房」(同県姫路市本町)や山陽百貨店地下食品売り場でも取り扱いが始まった。10個千円。(森下陽介) 関連ニュース 卵にかけた“逆転人生” 卵かけご飯ブームの先駆け、人気の専門店「但熊」 卵ブランド化、全国最優秀に 飼料に米、昔ながらの自然な味 加古川のオクノ 【動画】聴いた?卵かけご飯の歌 人気の専門店「但熊」のBGM

 「たまごかけごはん祭り」は、全国から35種類のブランド卵がエントリーした。来場者約1400人は35種類から好みの12種類をチョイスし、卵かけご飯にぴったり合ったベスト3をインターネットで投票した。夢王は総投票数の約3割を獲得した。
 夢王は2020年に藤橋商店が開発に着手した。鶏の飼料にヨモギや海草、緑茶を混ぜ、パプリカや唐辛子で黄身の色を濃くした。「たまごかけごはん祭り」を主催した日本たまごかけごはん研究所は「濃厚なうま味とコクがある一方、雑味はない」と勝因を挙げた。
 全国レベルの実力を証明した夢王だが、これまでは販路が限られていた。「普通の卵とは黄身の色が違いすぎて、飲食店では使いにくいんです」とたまごや厨房の前田遥店長(27)。地元兵庫に卸先がなかったが、優勝するや問い合わせが急増。姫路での販売に踏み切った。
 実は生卵が苦手だったという前田さんは、夢王を使った卵かけご飯は生臭さがなく、あっという間に完食した。「初めて食べたときの感動を、地元の人にも味わってほしい。食べてもらえたら、違いが分かる」と力を込める。
 たまごや厨房では受注販売。同店に電話やインスタグラムを通じて、注文者の名前や連絡先、希望個数、引き取り日を伝える。たまごや厨房TEL079・280・1650

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