ストレスが多い日々が続くと、ついコンフォートゾーンに留まってしまいがちです。

コンフォートゾーンとは不安にならない行動範囲のこと。つまり、いつも同じことをして、同じことを言い、同じものを見て、同じものを食べてしまいます。

もちろん、それが悪いわけではありません。誰でも慣れ親しんでいることに執着して当然です。しかし、コンフォートゾーンに長く留まるほど、そこから抜け出すのは大変になります。

一生コンフォートゾーンの中で生きる人はたくさんいます。勇気を出してコンフォートゾーンから抜け出したら、どんなものが手に入るのか、どんなことが達成できるのか考えてみようともしません。

しかし、そんな生活をしているとそれなりの代償を払うことになります。繭の中に閉じこもると手っ取り早い恩恵は得られますが、それよりはるかに素晴らしい未来の可能性を犠牲にすることになります。

コンフォートゾーンから出ると言っても、極端なことをする必要はありません。

たとえば、普段は緊張のあまり発言できない会議で発言する、新しい隣人を散歩に誘うといったことに挑戦してみましょう。

すると、自分で自分の背中を押して、より大きな(戦略的な)リスクを負うことが次第にできるようになります。

というわけで、コンフォートゾーンから抜け出した方が良い理由を5つご紹介しましょう。

1.内面が強くなる

内面が強い男性
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同じことを何度も繰り返していながら、違う結果になることを期待するのは愚かです。

そんなことは誰でもわかっているはずなのに、まさにその愚かなことを日常生活の中で行いながら、八方ふさがりと不幸感を感じている人たちがいます。

多少の緊張感を伴う新しいこと(たとえば、新しい趣味を見つけたり、新しい友だちを作ることなど)を生活に取り入れると、内面が強くなります。

たとえ失敗しても(よくあることですが)、将来のためになる経験ができますし、そうした経験は、より有意義な生活につながる積み木の役割を果たします。

2.自信を持てるようになる

自信のパズル
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人間は生まれつき自信があるわけではありません。自信は、目標の設定と達成を繰り返していくことで身につくスキルです。

ですから、自信をつけるためには、恐れに立ち向かい、リスクを冒す必要があります。

達成できる確信がないことを成し遂げる爽快感を知らない人はいないでしょう。目標の設定と達成をたくさん重ねるほど、自信を持てるようになります。

3.変化に対する適応力が高くなる

変化
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コンフォートゾーンの中にいる時間が長くなるほど、未知の領域が怖くなります。しかし、世界は急速に変化しており、変化を恐れる人は取り残される危険性があります。

コンフォートゾーンから抜け出した人は、変化を怖がりません。むしろ、仕事で新しいプロジェクトを歓迎したり、新しい言語の習得に挑戦します。

そのような挑戦が、コンフォートゾーンの中にいては出会えない「成長の可能性」につながるかもしれません。

4.創造性が高まる

クリエイティブな女性
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安全なレールから決して外れない生き方ほど創造性を損なうことはありません。

新しい考えやアイデア、物事を深堀する方法を楽しんで受け入れられない期間が続くほど、マンネリに陥ります。

新しいことに挑戦することで、創造力をかきたて、想像力を呼び覚ますことができます。

5.想像もしなかったことを達成できる

山頂
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思い切って冒険したことがない人は、自分の手に負えると思っている以上のことに挑戦するとどうなるのか知りようがありません。

成功者はみんなリスクを冒し、失敗し、立ち直り、再びリスクを冒す、ということを繰り返して何とか成功に辿り着いています。

『The Other Kind of Smart』という私の本には、コンフォートゾーンを抜け出したおかげで、想像もしなかったことを達成した人たちの話が書いてあります。コンフォートゾーンを抜け出すと、多くの成功者のライフスタイルになります。

安全な道をいつも選びたくなりますが、それでは未来に後悔という大きな代償を払うことになります。

人生の終末を迎えた人々にインタビューすると、「ずっとやりたかったことをしなかったことを後悔している」という言葉をよく聞きます。死の床にある人が、「安全な道を選び、リスクを冒さなかったので楽な人生だった」と言うのを聞いたことはありません。

「人生は死を迎える準備をするためにある」と言う人もいますが、もしそれが本当なら、コンフォートゾーンを抜け出すべき最も説得力のある理由は、後悔の無い人生にするためかもしれません。

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Originally published by Fast Company [原文

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