ソフトバンク石川7回0封4勝も厳しく「70点」

力投するソフトバンク先発の石川(撮影・今浪浩三)

<ソフトバンク4-0オリックス>◇4日◇ヤフオクドーム

 ソフトバンク石川柊太投手(25)がオリックス打線を7回1安打無失点に抑えて4勝目を挙げ、チームを12球団最速の50勝目へと導いた。三塁を踏ませず、6回までは無安打の快投。前回6月27日の日本ハム戦に続く、2試合連続の7回1安打無失点で、前回登板から6回まで12イニング連続無安打の安定感だった。首位楽天も勝ったため首位浮上は逃したが、5月下旬に先発転向後、5試合で4勝と信頼感は増すばかりだ。

 「テンポ良く投げられた。投げる以上はいつも無安打でいきたいと思っているけど、無安打なのはあまり意識していなかった。投げたのは7回までなので、今日は70点くらいかな」

 7回に創価大の先輩小谷野に初安打を許すと、スタンドからは大きなため息が漏れた。だが、その後も崩れず得点は与えなかった。150キロを超えるキレのいい直球にスライダー、パワーカーブを織り交ぜ、最後まで相手打線に的を絞らせなかった。球数が100球を超えたことで完封のチャンスも逃したが、工藤監督も「見たままです。制球もよく、ストライク先行でいけた。非常によかった」と絶賛した。

 ももいろクローバーZの熱狂的ファンとしても知られる石川。入団から2年間は肩や肘の故障でリハビリ生活が長く、チームスタッフからは「お前コンサートに行きたいからリハビリ組にいるんか?」と言われたこともあった。だが今では、ももクロから新曲のキャンペーン用に、柳田、千賀とともにコメントを求められるほど。「いやいや、まだまだですよ」と謙遜するが、その知名度はモノノフの間でも急上昇している。【福岡吉央】

 ◆石川柊太(いしかわ・しゅうた)1991年(平3)12月27日、東京都生まれ。総合工科-創価大を経て13年育成ドラフト1位で入団。3年目の16年7月に支配下登録。4年目の今季は初めて開幕1軍入り。185センチ、86キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は500万円。