日本ハム清宮が大興奮、大谷打撃「間近で見られて」

打撃練習をするエンゼルス大谷(撮影・佐藤翔太)

 日本ハムのドラフト1位清宮幸太郎内野手(18=早実)が目を奪われた。24日、千葉・鎌ケ谷の室内練習場で新人合同自主トレの最中、エンゼルス大谷翔平投手(23)がこのオフ初めてフリー打撃を行った。清宮はキャッチボールやノック、水分補給の合間に打席の大谷へ視線をチラチラ。両者ともに渡米も近く、共有できる時間は限られている。先輩からの“置きみやげ”に、高校通算111本塁打のスラッガーも興奮した。

 もう、気になってしょうがない。キャッチボールの合間にチラッ。水を飲みながらチラッ。清宮の視線は大谷に向けられていた。右足首を手術したこのオフ、初めて行われた大谷のフリー打撃。室内練習場のため、打球の飛距離は分からないが「どれくらい(の力)で打ってたのかはわからないですけど。すごい力強くて…。間近で見られることはなかなかない。すごくよかったです」。4分5セットの20分間。超一流の打撃練習にくぎ付けになった。

 今月8日の入寮直後には、大谷が自室をサプライズ訪問してくれ、あいさつはしているが、その後に野球談議を交わすような場面はないという。「ちょっと、面と向かって(話をする)というのはないですね。緊張とか萎縮するとかはないんですけど…」。1軍のアリゾナキャンプに同行するため、28日に日本を離れる。大谷と時間を共有するのも限られてきている中、言葉よりも貴重なプレゼントをもらった。

 102スイングで快音を連発した大谷の打球スピードと角度は、プロの世界でも別次元。高校通算111本塁打のスラッガーにとっても想像以上の衝撃だった。「(プロで)結果を出してきていて、飛距離もある、そういう選手。(特に目を引くのは)逆方向にも飛ぶってことだと思います」。自身がキャッチボール、ノック、着替えと移動したこともあり、一、三塁側、中堅、すべての方向から打撃を見ることもできた。「見られてよかった」。素直に喜んだ。

 練習休日となる今日25日は、初任給の125万円(推定)が振り込まれる給料日。「(使い道を)何も考えてないです。なんでもそろってるんで、寮に。明日(25日)は治療に充てられればと思います」。野球漬けの生活に満足し、物欲はない。さらにこの日は、お金では買えない、至福のひとときを体験できた。【本間翼】