互いに譲らない試合をひと振りで終わらせる。サドンデスといえる「サヨナラ本塁打」は、本拠地を大いに盛りあげる。広島の鈴木誠也外野手(25)が今年も打てば、5年連続となる。まだ達成者はいない。「エンディング・ホームラン」ともいう。ウエディング? ではない。

昨年5月15日のヤクルト戦で4年連続とした。7-7で迎えた10回1死一塁、中尾の6球目を左中間に運び、試合を終わらせた。フォークをうまく運んだこの1発を「フォークリフト」と言っては笑われる? 4年連続は過去に5人。広沢(ヤクルト)が91年~94年に達成して以来だった。

鈴木は16年に2本、17、18、19年に各1本で通算5本になる。最多記録は3球団でプレーした清原に12本がある。「さよなら、さよなら…」。小田和正が最後まで歌える数? 広島では山本の5本があり、鈴木が並んだ。山本の5本目は39歳だった。鈴木は25歳。どこまで伸ばすだろう。

通算本塁打が119本でうちサヨナラは5本。24本打って1本の計算だ。昨年まで4年連続して25本を超えており、今年も、と期待がかかる。「なんとかせいや、鈴木誠也」。楽しみに待ちたい。【米谷輝昭】