<米女子ゴルフ:AIG全英女子オープン>◇最終日◇4日◇英ミルトンキーンズ・ウォバーンGC(6756ヤード、パー72)◇賞金総額450万ドル(約4億9500万円)優勝賞金67万5000ドル(約7400万円)

渋野日向子(20=RSK山陽放送)が、日本勢では1977年の樋口久子以来男女通じて42年ぶり2人目のメジャー優勝を達成し、20年東京オリンピック(五輪)出場に大前進した。

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天真らんまん、豪快に見えて、意外と配慮の人だ。ニッポンハム・レディースの最終日、タイからたった1人で参戦する19歳のS・ランクンが優勝すると、1人だけ祝福のために18番ホールに残っていた。また、黄金世代のライバル、河本結は「昨年、ステップアップツアーで優勝したときに、プレーオフだったのに、ただ1人最後まで残ってくれて『おめでとう』とハグしてくれた」と話した。

大会期間中は、一緒に回る選手とプレーの合間に談笑する姿をよく見かける。「ぎこちなく回っているのも、あんまり良くないし、集中して回りたい人にはめちゃくちゃ申し訳ないんですけど」と笑いながら、話し掛ける理由を説明してくれた。

全英女子オープンでは、プレーの合間にお菓子やおにぎりを食べる様子が話題になっている。奔放なところも渋野の魅力の1つだ。そんな渋野が、スタート前に必ずやることがある。ティーグラウンドに立って、これから自分が回るコースに対して一礼する。名前をアナウンスされたときに、ギャラリーや大会関係者に選手はみんなおじぎをするが、コースにおじぎをするのは渋野ぐらいだろう。人への配慮だけでなく、自分が戦う場所にも渋野は感謝の気持ちを持って、コースを回っている。【ゴルフ担当=桝田朗】