東京五輪演出に山崎貴氏、映画「三丁目の夕日」監督

山崎貴氏

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が、大会のハイライトの一つとなる開会式と閉会式の演出を手掛けるチームをつくり、映画監督で「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズなどで知られる山崎貴氏(53)ら複数の専門家を起用する方向で最終調整していることが20日、関係者への取材で分かった。山崎氏は式典の構成やストーリーを考える上で重要な役割を担う予定。同日の理事会で審議される。

 山崎氏は「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズで戦後の東京を取り上げ、第3作では復興の象徴となった東京五輪が開催された1964年を舞台に、人情味豊かな世界を描いて大ヒットした。「永遠の0」や「STAND BY ME ドラえもん」も手掛けた。

 演出チームには、人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のマリオに扮(ふん)した安倍晋三首相が登場して話題となった昨年のリオデジャネイロ五輪閉会式のアトラクションに関わった企画・演出チームのメンバーも実績を評価されて加わる見通し。クリエーティブディレクターの佐々木宏氏や音楽家の椎名林檎、人気女性グループ「Perfume」(パフューム)の振り付けを手掛けるMIKIKOさんらが候補に挙がっている。

 伝統芸能の分野から、狂言師の野村萬斎さんが加わる可能性もある。

 東京大会では五輪の開会式と閉会式、パラリンピックの開会式と閉会式を一連の4部作と捉え、「平和」「共生」「復興」「未来」「日本・東京」などをコンセプトに起承転結の構成とする。

 98年長野冬季五輪では演出家の浅利慶太氏が総合プロデューサーを務めた。