「ミスター・クリスパー」光栄 化学賞ゲノム基礎発見 石野九州大教授

 2020年のノーベル化学賞は、生物の遺伝子を狙い通りに改変できる「ゲノム編集」の新手法を開発した米国のジェニファー・ダウドナ教授ら2人に決まった。この技術の実現に欠かせない発見をしたのが、九州大大学院農学研究院の石野良純教授(63)だ。30年以上前、基礎となる特殊な遺伝子配列を大腸菌で発見した。スウェーデンの王立科学アカデミーの発表文にも石野教授の論文が紹介された。石野教授は7日夜、九州大で会見し「ゲノム編集技術は画期的で革命的だ。うれしく、興奮している」と喜びを語った。世界から「ミスター・クリスパー」とたたえられる石野教授。「クリスパーの発見者と言ってもらい、光栄に思う」と声を弾ませた。(竹中謙輔)

  • 西日本新聞

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