維新を軽妙に演じて人気 鹿児島の演劇集団「薩摩偉人 維新伝心隊」

 鹿児島市内の複数の市民劇団でつくる演劇集団「薩摩偉人 維新伝心隊」が躍動している。明治維新の史実をベースに軽妙なタッチで演じる創作劇が人気。数多くの志士を生んだ鹿児島の新たな魅力として、観光客の心をつかみつつある。

 明治維新150年(2018年)に向けたPR事業で、有志で寸劇を披露したことをきっかけに昨春発足。観光客が多い日曜日を中心に、鹿児島の歴史を紹介する市の観光施設「維新ふるさと館」ホールで公演している。

 コメディーを交えて激動の維新期を演じる様子は「歴史に詳しくなくても楽しめる」と好評。今月4日にスタートした新演目「明治維新ラプソディー」では、西郷隆盛、大久保利通、坂本龍馬の3人がところ狭しと舞台を駆け回る。鹿児島弁のせりふは県外客にも分かりやすいようスクリーンで解説している。

 脚本と演出担当の米田翔太さん(35)は「幕末の歴史や人物像をひもとくきっかけにしてほしい」、統括役の宇都大作さん(50)は「舞台を楽しみ、歴史に興味を持ってもらえたら」と話す。

 公演は午後0時半から約30分。今季は来年1月3日まで。維新ふるさと館に入館(大人300円、小中生150円)すれば観覧できる。公演日程など問い合わせは同館=099(239)7700。(片岡寛)

  • 西日本新聞