国の借金1110兆円、1人当たり881万円

 

 ■19年末時点、長期国債の発行増加

 財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した国の借金が2019年12月末時点で1110兆7807億円となり、過去最大を更新したと発表した。20年1月1日時点の総人口1億2602万人(総務省推計)で割ると、国民1人当たり約881万円の借金を抱えている計算になる。

 これまで最高だった19年6月末時点から5兆3454億円増えた。超低金利の環境で償還までの期間が10年以上の長期国債の発行が増えたことや、社会保障費を賄うための発行増が影響した。

 政府は25年度までの基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を目指しているが、財政健全化への道のりは遠い。