「彼の側から大きな危険を…」左SBなど3つのポジションで奮闘した冨安健洋をイタリア・メディアはどう評した?

2020年12月17日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

左SBなど3つのポジションで奮闘した冨安

この日は左SBで先発。試合の流れで最終的には右SBまでも務めた。(C)Getty Images

 現地時間12月16日に開催されたセリエA第12節で、ボローニャはスペツィアと2-2で引き分けた。

 開幕からの連続フル出場を続けている冨安健洋は、この日、台所事情から左SBとしてキックオフを迎えた。その抜擢が影響したのか、チームは19分と63分にエムバラ・エヌゾラの2得点を許す。

 だが、ボローニャは72分にニコラス・ドミンゲスが1点を返すと、アディショナルタイムにムサ・バロウが同点弾を決めて、3連敗を免れた。

 11月29日のクロトーネ戦で42試合ぶりにクリーンシートを達成したボローニャだが、その後はインテルに3失点、ローマに5失点、そしてこの日も昇格組に2失点と、再び拙守が問題視されている。

 それでも、イタリア衛星放送『Sport Mediaset』や『Calciomercato.com』は、この日の冨安に及第点の6点をつけた。後者は「エマニュエル・ギャシのサイドで強く競い、前半は非常に積極的でもあった」と評価している。

 ボローニャ専門サイト『bologna sport news』は、5.5点と及第点を下回る採点。寸評では「左SBで始め、次に中盤の左サイドを務め、最後は右サイドとなった。特に前半と後半の頭は、彼の側からスペツィアがより大きな危険をつくった」と、冨安のサイドから苦しめられたと指摘している。
『Gazzetta dello Sport』、『Corriere dello Sport』の両紙も、同じく5.5点という採点だった。前者は3つの役割をこなす中で「後ろより前のほうが良い」と評価。後者は「中央での困難が左サイドで2倍に。頻繁に相手を追いかけなければならなかった」と伝えた。

 一方、衛星放送『Sky Sport』や『TUTTOmercatoWEB』は、5点と厳しい採点になった。後者は「左サイドで少し戸惑い、相手に対する寄せがつねに遅れた。前半は得点にも迫ったが、エヌゾラの得点場面ではオフサイドを取れず。後半はケビン・アグデロに苦しんだ」と評している。

 リーグワースト4位タイの失点数で、13位と厳しい順位にいるボローニャは、20日の次節でリーグワースト失点の19位トリノと対戦。23日のアタランタ戦で2020年を終える。年内の残り2試合で、冨安とチームメートたちは再びクリーンシートを達成できるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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