亀井がノーサインでスクイズ!巨人マジック11

[ 2009年9月14日 06:00 ]

<広・巨>5回2死三塁、亀井は意表をつく三塁前にタイムリーセーフティバントで追加点を挙げる

 【巨人4―2広島】貴重な追加点をセーフティースクイズでもぎとったところに、首位を快走する巨人の強さが凝縮されていた。1点差に詰め寄られた直後の5回。先頭の松本が左翼線二塁打で出塁したが、小笠原とラミレスが凡退し2死三塁。ここで広島ベンチはブラウン監督がマウンドへ歩み寄って間を取った。次打者の亀井は、そのとき内野手の位置をしっかりと確認していた。

 初球。ヒッティングの構えから内角直球をバントで三塁線へ転がした。意表を突かれた三塁手・マクレーンが慌てて前進し素手で捕球したころ、俊足の三塁走者・松本はホームを陥れていた。ノーサインでのセーフティーバントだった。
 亀井「内野手の位置を確認し、ちょっと強いかなと思ったが、思い通りの所に転がせた」
 松本「(三塁コーチの)緒方さんから“頭に入れておけ”と言われていた。やるなら初球だと思ったし、しっかり対応できた」

 以心伝心で奪った大きな1点だった。
 今季5番に定着した亀井は、打率・293、22本塁打、66打点と結果を残す中で、俊足を生かすためのバントも時折試みる。今季の犠打数は4ながら4日のヤクルト戦(東京ドーム)では三塁バント安打に成功。6日の同戦、9日の横浜戦(横浜)、この日の初回にも初球にセーフティーバントを試みている(結果はファウル)。「スキがあればこれからもやっていきたい」という意識が機転を利かせたプレーにつながった。
 優勝マジックを11とし、リーグ優勝は迫っているが、その先にはCS、日本シリーズが控えている。1点の重みが増すポストシーズンをにらんだ5番打者の小技に原監督も「視野が広い。状況がよく見えているなというプレー」と大きくうなずいた。

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2009年9月14日のニュース