肥満率が高いと新型コロナの死亡率も上昇 WHO事務局長「関連性は明白」

2021年3月5日 10時17分
新型コロナウイルス(NIAID提供)

新型コロナウイルス(NIAID提供)

 【ロンドン=藤沢有哉】肥満の予防、治療などに取り組む世界肥満連盟(WOF)は、成人の肥満率が高い国は新型コロナウイルスによる死亡率も高いとの研究結果を発表した。4日の英スカイニュースによると、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「肥満と新型コロナによる死亡率の関連性は明白で、研究結果は世界中の政府への警鐘だ」と述べた。
 WOFによると、肥満度を表す体格指標で「太りすぎ」や「肥満」の人が成人の半数以上を占める国々は、半数未満の国々よりも新型コロナによる人口あたりの死亡率が10倍ほど高かった。2月末時点では、新型コロナによる世界全体の死者約250万人の9割近くが、この肥満率が高い国々に集中していたという。
 研究に携わったティム・ロブスタイン博士は「成人の肥満率が低く、新型コロナによる死亡率も低い日本、韓国のような国は公衆衛生を優先させ、それが報われた形だ」と述べている。

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