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吉祥院(湯河原)の尖前住職が指揮 北米に天平様式寺院建立 箱根や丹沢、吉野のヒノキを船で米国に運び、湯河原の宮大工の手で天平様式の伽藍を造る―そんな壮大な構想が海の彼方で形になりつつある。建設計画の責任者を務めるのは、檜チャリティコンサートホールで知られる吉祥院の尖秀雄前住職(65)だ。

公開:2013年5月10日

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 尖さんは7年前、吉浜の高台に国産ヒノキ造りのコンサートホールを建設。同時進行で「天平山禅堂プロジェクト」の建材調達も準備していたという。きっかけは自身の師で曹洞宗永平寺七十七世丹羽廉芳管長(故人)の言葉だった。禅の教えは90年ほど前から米国の日系人を中心に広まったが、丹羽管長は「日系人への布教は第一歩、現地の人向けの2歩目に踏み出すため、拠点が必要」と展望を語ったという。尖さんはその指針を形にしようと準備を開始。仏教が興隆した天平期の様式をそのまま北米・カリフォルニア州に持ち込む構想を描いた。13万5千坪の広大な敷地に唐招提寺金堂をモデルにした「法堂」、同寺南大門をモデルにした「山門」などを配した伽藍――この構想は箱根建設(株)などの協力で具体化、総工費約7・5億円は永平寺や總持寺など様々な寺院の資金寄付に尖さんの寄付を合わせて工面した。現地ではすでに造成工事が始まっており、7月には基礎工事を始める。日本から船で運ぶヒノキは一般住宅300棟分。すべて箱根や丹沢、木曽などの国産材で、湯河原の宮大工が腕を振るう。来年11月には上棟式も予定されている。内部の襖絵(計16枚・20m分)は熱海市の画家・吉田多最氏が手掛けており、伊豆の松林などをモチーフにした大作がもうすぐ完成しそうだ。竣工後は現地の宗教法人が運営し、僧侶を育成する修行や一般向けの布教拠点として活用する。尖さんは「ここまで本格的な日本の寺院様式を伝えるのは史上初だと思う。建立に携われて嬉しい」と語った。
 

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