テレビ朝日の人気アニメ『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』の放送時間が金曜夜から土曜夕にお引っ越しすることになった。子供たちの視聴習慣を踏まえた編成というが、そこには視聴率三冠王として君臨する日本テレビを照準に入れたテレ朝の本気度がうかがわれる。
テレ朝は22日、これまで金曜夜7~8時だった2番組を、10月からは土曜夕4時半~5時半で放送することを発表した。 「ドラえもんは1981年以来、38年ぶりの引っ越しとなります。金曜で定着しているとはいえ、視聴率が他局には10%前後の番組もある中、ドラえもんは7%前後で頭打ち状態。子供の生活習慣に合わせて土曜夕に移ることに。土曜夕は日本テレビが『名探偵コナン』を放送するなど子供たちには親和性の高い時間帯です」とテレビ誌編集者。
2作とも今でも映画がヒットする強力コンテンツだけに適材適所というわけだが、実はさらに深謀遠慮が働いているというのだ。
「金曜夜8時の人気番組『ミュージックステーション』を夜9時台に移し、7~9時まではバラエティー番組で固めるというのです。これは何より、日テレから視聴率三冠王を奪取するためでしょう」と民放関係者。
「ジャニーズファンなどを視聴者に抱えるMステを、TBSの『金スマ』や日テレの『金曜ロードSHOW!』という強敵にぶつけます。7~8時台はマツコ・デラックスらのバラエティーでテコ入れ。金曜と土曜の視聴率の底上げを図ろうという狙いです」と先の民放関係者。