東京都 新型コロナ 714人感染確認 700人超は5月26日以来

東京都では、30日都内で新たに714人の感染が確認されました。1日の感染確認が700人を超えるのは先月26日以来です。都の担当者は「このまま続くと『感染爆発』につながりかねない。対策を徹底し、人との接触機会を減らしてほしい」と呼びかけています。

東京都は、30日都内で新たに10歳未満から90代の男女合わせて714人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染確認が700人を超えるのは先月26日以来です。

また、1週間前の水曜日より95人増え、11日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。

30日までの7日間平均は500人を超えて508.4人となりました。

前の週の120.3%です。

7日間平均は今月20日以降、増加が続いていて、30日までに120人余り増え、感染拡大に歯止めがかかりません。

また、感染が確認された714人のうち20代と30代をあわせるとおよそ47%で、半分近くを占めています。

都の担当者は「感染者の増加が止まらない。若者が非常に多く、このまま続くと『感染爆発』につながりかねない。対策を徹底し、人との接触機会を減らしてほしい」と呼びかけています。

感染経路がわかっている276人の内訳は
▽「家庭内」が143人、
▽「職場内」が55人、
▽「会食」が14人などとなっています。

30日の714人の年代別は、
▽10歳未満が17人、
▽10代が61人、
▽20代が201人、
▽30代が132人、
▽40代が143人、
▽50代が94人、
▽60代が36人、
▽70代が13人、
▽80代が13人、
▽90代が4人です。

これで都内で感染が確認されたのは、17万3934人になりました。

また、都が参考として発表した29日の検査件数は7972件で、29日までの3日間の平均は6854.3件でした。

30日時点で入院している人は29日より43人増えて1553人で、「現在確保している病床に占める割合」は27.8%です。

一方、都の基準で集計した30日時点の重症の患者は、29日より4人増えて47人でした。重症者用の病床の12.6%を使用しています。

また、都は、感染が確認された50代の男性と60代の女性、それに80代の男性合わせて3人が死亡したことを明らかにしました。

このうち、50代の男性は1人暮らしで自宅で亡くなっているのが見つかり、その後の検査で感染していたことが確認されたということです。

これで都内で感染して死亡した人は、2234人になりました。

西村経済再生相「医療提供体制見たうえで判断」

西村経済再生担当大臣は30日夜、東京都内で記者団に対し「緊急事態宣言の解除後、人流が増えているので、感染者も増えると想定していた。多くのシミュレーションで、感染者は1000人を超えていく予測だが、他方で、重症者数は、ワクチン接種が進む中で、かなり低く抑えられるとされている」と指摘しました。

そのうえで「足元の重症者の数が増えているわけではないが遅れて増える傾向がある。また、若い方の感染が増えれば、軽症や中等症が増えるので、医療提供体制をしっかり見たうえで、専門家の意見を聴いて判断したい。国民の命を守るために必要とあれば、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を機動的に活用する」と述べました。