正解か、それとも……。
待てども待てども出ません。なので、もうそういうことなのでしょう。メディアミックス戦略的に毎年リリースされていた、プリキュアコンシューマーゲーム化の流れは、シリーズ13作目である『魔法つかいプリキュア』にて終止符が打たれました。
そう、今季のプリキュア、ゲームが出ていないんです。
毎年プリキュアを見ていると、「プリキュアのゲームが出たよ」、「着せ替えて遊んじゃおう」なんて台詞とともに、ミニゲーム&着せ替え的なゲームのCMが見られましたが、そういえば今年はないなぁ……と思っていたんですよね。
僕の勘違いかもしれないと、「プリキュアゲーム総合サイト」でリリースタイトルを調べてみたのですが、やはり最後のリリースは2015年7月30日に発売された3DSゲーム『Go!プリンセスプリキュア シュガー王国と6人のプリンセス!』です。
ではなぜこうなったのか? やはり数字的な理由だと考えられます。プリキュアのゲームの販売本数が数字として残ったのはかなり前の話です。
2013年に発売されたWiiの『プリキュアオールスターズ ぜんいんしゅうごう☆レッツダンス!』が2万本。2011年ニンテンドーDS『スイートプリキュア♪ メロディコレクション』が2.4万本。(参考:Game Compass)
ハード別のトップ30に残ったのはわずかこの2作で、数字は2万本程度です。その他のタイトルに関してはおそらく1万本付近……いや、もっと少ないのかもしれません。プリキュアのキャラゲーは手の込んだ作りではないにせよ、開発費の元が取れているとは考えにくいです。
参考までにライバルゲームはどのくらい売り上げているのか?というと……
『アイカツ!』は、2013年の『アイカツ! 2人のmy princess』が17.1万本のスマッシュヒットを達成。もはや比較になりませんが、2015年は『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』が305万本を記録。
子どもたちも周囲がみんな妖怪ウォッチを遊んでいるので、「僕も」、「私も」となるのは自然な流れ。経営陣としても、どうせ勝てないなら毎年の行事として出していたプリキュアゲームにコストをかけなくても良いのではないか?と判断するのも、自然の流れなのではないでしょうか? 少なくとも、僕が経営者だったらそうします……。
ただし、このゲーム化メディアミックスの流れが止まったのは家庭用・コンシューマーゲームにおいてです。アーケードのデータカードダスは今季も続投。
なおこのゲーム、プレイ後にカードがもらえます。そしてゲームを遊ばずにお金を投入して「カードだけかう」メニューもあり、連続してカードを収集する子ども(と、大きなお友だち)も散見されます。
ゲームとはなんなのか!
という意見もありますが、収集もまたカードゲームの楽しみのひとつですし、僕はそちらに関してはどちらかと言えば肯定的です。カードゲームのすべてが必ずしも、残忍な影、吐息の盗人、アーボーグの豹を生贄に捧げて夜のスピリットを召喚するといった、テクニカルな遊びである必要はないと思うのです。
さて、こういったコレクション要素としてはまだニーズがあるものの、コンシューマー向けプリキュアゲーがコンテンツとして終焉を迎えたことは確か。こうなると次期プリキュアは……どうなるのでしょうか?
ひょっとしたら「3Dホログラフィックライブ」のように、エンターテインメントのひとつとしてまた別の方向性に伸びていくのかもしれません。また、スマホ向けアプリに特化して、プリキュアアプリにゲーム要素が配信・追加されていくという可能性もあります。
それが、どんな提案になるのかはわかりませんが、いちファンとしてはプリキュアのゲームコンテンツが、何かしらの形でまた登場することを願いたいなぁ……。
©︎ABC・東映アニメーション©︎BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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image: プリキュアゲーム総合サイト
source: 魔法つかいプリキュア!-東映アニメーション, プリキュアゲーム総合サイト, Game Compass, YouTube
(キュアコグレ)