【スペック】全長×全幅×全高=4610×1695×1640mm/ホイールベース=2785mm/車重=1400kg/駆動方式=FF/1.8リッター直4 DOHC16バルブ(132ps/6000rpm、17.3kgm/4200rpm)/価格=189万円(テスト車=231万1050円)

トヨタ・アイシスL 1.8(4AT)【ブリーフテスト(後編)】

トヨタ・アイシスL 1.8(4AT)(後編) 2004.10.30 試乗記 道田 宣和 ……231万1050円 総合評価……★★★★ 間口1890mmの「パノラマオープンドア」が特徴の「トヨタ・アイシス」。別冊CG編集室の道田宣和がいう“スポーツカー!?”とは。ベーシックな1.8リッター「L」グレードの試乗記、その乗り心地、ハンドリング編。

【ドライブフィール】運転すると?

(エンジン+トランスミッション)……★★★
動力性能はごく平均的。実用にはまずまずだが、同じトヨタのクルマでも最新のパワートレイン、すなわち「アイシス」の2リッターモデルや「ヴォクシー」あたりの「ストイキD-4+CVT」あたりと比べると正直言ってやや古臭いし、扱いやすさの点でも見劣りする。

エンジンは6500rpmまでの守備範囲のうち、4000rpm弱から思い出したように力が湧くタイプで、かといってそのわりに長くは続かず、6000rpmが事実上の上限だ。

こうした非力なクルマにはやはり有段式のATより無段変速機の方が相応しい。例えば、メーター読みの100km/h(実速96.8km/hだった)はD(4速)で2200rpm、3速では3300rpmとかなりのギャップがあることが判明。当然シフトアップの前と後とで明確な加速の違いがあるし、シフトショックもそれなりに認められるが、これがCVTであったなら、まして最新式のシーケンシャル式7段固定レシオ付きなら、常時リニアでスムーズな加速が得られるはずだからだ。

回すとエンジン音がかなり高まるが、ノイズレベル自体はどの席でも概して均一で、ロードノイズも比較的低く抑えられている。

(乗り心地+ハンドリング)……★★★
「前編」で述べた“チグハグ感”をもっとも象徴しているのがステアリングである。チルトを駆使して高めにセットしてもまだ低めなうえに、見るからに径が小さめ。錯覚かと思って測ってみたら、なんとスポーツカー並みの365φだった。

ロック・トゥ・ロックは3.5回転でごく普通だが、当然ながらクイックに感じられてしまう。高速では時としてこれが若干過敏と感じられ、状況によってはストレートでも気を遣わせられることがあった。ファミリーカーとしてはすこしダルなくらいな方がノンビリできていいはずだ。

その代わりに、コーナリングでは一瞬メーターの針を疑いたくなるほどハイペースでスンナリと安定して回れてしまうのも事実である(メーター誤差は上述のとおり常識の範囲内)。タイヤ自体はそこそこスキール音を発するものの、シャシーのポテンシャルは意外に高いのだ。乗り心地も悪くない。ハーシュネスの類や姿勢変化がすくなく、ゆったりと鷹揚なところに好感が持てる。しかも、この乗り心地をどの席でもほぼ平等に愉しめるのがいい。

(写真=峰昌宏/2004年10月)

【テストデータ】

報告者:道田宣和(別冊CG編集室)
テスト日:2004年10月6日-10月8日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2004年型
テスト車の走行距離:1217km
タイヤ:(前)195/65R15 94S(後)同じ(いずれもグッドイヤーGT065A)
オプション装備:SRSサイドエアバッグ&フロントシート&SRSカーテンシールドエアバッグ(フロント・セカンドシート)(8万9250円)/アイシス・ライブサウンドシステム(G-BOOK対応DVDボイスナビゲーション付きワイドマルチAVステーション)(31万2900円)/ETCユニット(1万8900円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行形態:市街地(6):高速道路(4)
テスト距離:323.6km
使用燃料:32.82リッター
参考燃費:9.9km/リッター

トヨタ・アイシスL 1.8(4AT)【ブリーフテスト(前編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000015873.html

トヨタ・アイシスL 1.8(4AT)【ブリーフテスト(中編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000015875.html

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