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第二次世界大戦で数千万もの人々を死に追いやったヒトラーとナチス。彼らは新興メディアだった映画をプロパガンダの最大の武器として活用した。一方で戦後、世界の映画産業は、わかりやすい「悪」の象徴として、ヒトラーとナチスを描き続ける。だが、時代とともに彼らの「評価」は変わっていく。本書は、第Ⅰ部でナチ時代の映画を、第Ⅱ部で戦後映画での彼らのイメージの変遷を描き、「悪」の変容と、歴史と「記憶」の関係を探る。
Posted by ブクログ 2013年02月03日
ナチスの核のひとつであったメディア戦略を知ることもできれば、
美と憧れと親しみの危険という戒めを学ぶこともでき、
メディアとその受け手としての民衆を理解するのに役立つ一冊です。
ナチス時代のプロパガンダ映画を分析し糾弾するにとどまらず、
第二次世界大戦後ナチスがどのように描かれてきたかも書かれてお...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
類書は少なくないけれど、新書判でこれだけの質と情報量があるのはスゴイ。
同じ中公新書に収録されている平井正氏の「ゲッベルス」との併読をオススメします。
目次
新しいメディア・映画の登場
第1部 ナチスの時代(ヒトラーとゲッベルス
映画統制―検閲と「評価付け」
プロパガンダと映画)
第2部 ヒトラー...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月07日
歴史と映画が好きな人には面白く、また親しみの持てる本だと思う。ヒトラーおよびナチスが描かれている映像作品を、ナチスによるプロパガンダ映像も含めて時系列でその時代状況と当時の人々の受けとめ方、ナチスとヒトラーの描かれ方の変遷などをたどっている。多くの映像作品を新書という小さい枠に盛り込んでいるため、駆...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年07月28日
映画におけるヒトラー像を時代考証とともに追っています。
ドイツ国民の英雄からわかりやすい極悪人へ。
そして今、その姿は多様な人間性をもって語られるようになり、それがエンタメとして受容されつつある。
映画にも歴史にも詳しくないですが、「戦場のピアニスト」や「シンドラーのリスト」など比較的最近の有名な...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月07日
オリンピックで入場行進をするようになったのはベルリンオリンピックから。選手達が入場する際にヒトラーに挨拶をして通っていく。今では当たり前になっている開会式の入場行進もナチス礼賛に由来している。
チャップリンの独裁者も彼はアウシュビッツの悲劇を知っていたら、あのような映画は創れなかっただろう、と言って...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年04月01日
[ 内容 ]
第二次世界大戦で数千万もの人々を死に追いやったヒトラーとナチス。
彼らは新興メディアだった映画をプロパガンダの最大の武器として活用した。
一方で戦後、世界の映画産業は、わかりやすい「悪」の象徴として、ヒトラーとナチスを描き続ける。
だが、時代とともに彼らの「評価」は変わっていく。
本書...続きを読む
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