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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ダイヘン <日足> 「株探」多機能チャートより

■ダイヘン <6622>  833円 (-189円、-18.5%)

 東証1部の下落率トップ。ダイヘン <6622> が急落。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年4-12月)連結決算は、売上高1028億900万円(前年同期比12.5%増)、営業利益64億4700万円(同42.8%増)、最終利益48億4000万円(同53.2%増)と大幅増益となったものの、10-12月期の営業利益は同10.1%減となっており、足もとの業績悪化を警戒した売りが出たようだ。国内での太陽光発電用パワーコンディショナーや電圧調整機器などの需要減少の影響で、電力機器事業が2ケタ営業減益となった。また、溶接メカトロ事業が伸び悩んだことも響いた。なお、18年3月期通期業績予想は、売上高1450億円(前期比7.5%増)、営業利益100億円(同14.9%増)、最終利益70億円(同12.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■日ケミコン <6997>  2,958円 (-607円、-17.0%)

 東証1部の下落率4位。日本ケミコン <6997> が続急落。5日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期最終を51%下方修正」が嫌気された。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終損益は5.3億円の黒字(前年同期は4.6億円の赤字)に浮上して着地した。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の43億円→21億円(前期は8.4億円)に51.2%下方修正し、増益率が5.1倍→2.5倍に縮小する見通しとなった。

■あらた <2733>  4,990円 (-1,000円、-16.7%) ストップ安

 東証1部の下落率5位。あらた <2733> がストップ安。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(17年4-12月)連結決算は、売上高は5599億8500万円(前年同期比3.8%増)、営業利益69億2700万円(同15.1%増)、純利益52億500万円(同34.1%増)と2ケタ営業増益となったが、18年3月期通期業績予想を売上高7240億円(前期比2.8%増)、営業利益87億円(同17.8%増)、純利益58億円(同19.3%増)の従来見通しを据え置いたことから、失望売りが出たようだ。第3四半期累計業績は、化粧品や装粧品などのヘルス&ビューティー商品や、衣料用洗剤、文具、食品などトイレタリー商品がドラッグストアディスカウントストア向けを中心に好調に推移した。なお、従来35円を予定していた期末配当を5円増額して40円にすると発表したが、これに対する反応は限定的のようだ。年間配当は75円(従来予想70円)となり、前期実績の65円に対しては10円の増配となる予定だ。

■KYB <7242>  5,940円 (-990円、-14.3%) 一時ストップ安

 KYB <7242> が一時ストップ安に売られた。5日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、営業利益を230億円から215億円(前期比11.7%増)へ下方修正したことが嫌気された。建設機械向け油圧機器などが好調に推移していることから、売上高は3880億円から3900億円(同9.8%増)へ上方修正したものの、ブラジル持ち分法適用関連会社の合弁解消に伴う費用が発生することから、営業利益を下方修正するという。なお、純利益は繰延税金負債の取り崩しなどで157億円から158億円(同8.6%増)へ修正している。なお、同時に発表した第3四半期累計(17年4-12月)決算は、売上高2883億100万円(前年同期比10.5%増)、営業利益166億8400万円(同24.4%増)、純利益119億1500万円(同24.1%増)だった。

■ラック <3857>  1,479円 (-221円、-13.0%)

 ラック <3857> [JQ] が続急落。5日大引け後(15:30)に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が36%減益で着地・10-12月期も34%減益」が嫌気された。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比36.0%減の8.1億円に落ち込み、通期計画の24.4億円に対する進捗率は33.2%にとどまり、5年平均の53.8%も下回った。

■イチネンHD <9619>  1,548円 (-227円、-12.8%)

 イチネンホールディングス <9619> が続急落。5日大引け後(15:00)に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は11%減益」が嫌気された。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比6.8%増の42.3億円に伸びたが、通期計画の60億円に対する進捗率は70.7%となり、5年平均の72.4%とほぼ同水準だった。

■リケンテクノ <4220>  528円 (-77円、-12.7%)

 リケンテクノス <4220> が続急落。5日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、売上高を960億円から940億円(前期比6.5%増)へ、営業利益を65億円から53億円(同9.6%減)へ、純利益を30億円から26億円(同4.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。下方修正は、国内の建材および電材市場向けコンパウンドの拡販の遅れや、ベトナム現地法人におけるコンパウンドの増販の遅れなどが要因という。また、原材料価格の値上がりに伴う製品価格調整の遅れや、食品包材事業における物流費の増加なども響いたとしている。なお、同時に発表した第3四半期累計(17年4-12月)決算は、売上高696億7800万円(前年同期比7.6%増)、営業利益38億9700万円(同8.0%減)、純利益18億5000万円(同8.6%減)だった。

■日電硝 <5214>  3,715円 (-530円、-12.5%) 一時ストップ安

 日本電気硝子 <5214> が続急落。5日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は15%減益」が嫌気された。17年12月期の連結経常利益は前の期比2.4倍の341億円に拡大したが、18年12月期は前期比15.0%減の290億円に減る見通しとなった。

■日経レバ <1570>  18,600円 (-1,970円、-9.6%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が続急落。同銘柄は日経平均株価に連動するETFでボラティリティは2倍の値動きを想定して設定されている。5日の米国株市場でNYダウ平均が過去最大の下げ幅を記録したことを受け、東京市場でも一気にリスクオフの動きが強まった。

■三協フロンテ <9639>  2,931円 (-284円、-8.8%)

 三協フロンテア <9639> [JQ] が大幅に3日続落。5日大引け後(15:00)に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が16%減益で着地・10-12月期も6%減益」が嫌気された。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比15.9%減の35.2億円に減り、通期計画の55億円に対する進捗率は64.0%にとどまり、5年平均の72.3%も下回った。

■サカイ引越 <9039>  4,915円 (-405円、-7.6%)

 サカイ引越センター <9039> が大幅続落。5日の取引終了後、従来25円を予定していた期末配当を10円増額して35円にすると発表したが、想定の範囲内との見方が強く、全般安もあって売られた。なお、年間配当は50円となり、前期実績の40円に対しては10円の増配となる予定だ。

■グンゼ <3002>  6,180円 (-490円、-7.4%)

 グンゼ <3002> が大幅続落。5日大引け後(15:00)に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常は4%増益・通期計画を超過」が嫌気された。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比3.9%増の67.6億円に伸び、通期計画の60億円に対する進捗率が112.8%とすでに上回ったが、前年同期の139.5%を下回った。

■住友電 <5802>  1,695.5円 (-123.5円、-6.8%)

 住友電気工業 <5802> が大幅に3日続落。5日大引け後(15:00)に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は16%減益」が嫌気された。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比3.7%増の1246億円に伸びたが、通期計画の1950億円に対する進捗率は63.9%となり、5年平均の65.5%とほぼ同水準だった。

■オークマ <6103>  6,780円 (-400円、-5.6%)

 オークマ <6103> 、東芝機械 <6104> 、牧野フライス製作所 <6135> など工作機械株が軒並み売られた。また、キーエンス <6861> やファナック <6954> などの下げもきつい。世界的な景気拡大を背景に企業の設備投資意欲の増大が機械セクターの株価を押し上げたが、ここにきて米株安や為替の円高などで流れが変わっている。特に5日は米国株市場でNYダウが過去最大の下げ幅を記録、ボーイングやキャタピラーなど景気拡大シナリオのなか上昇してきた銘柄に売りがかさんでおり、東京市場でも設備投資関連株への売り圧力が強くなった。

■任天堂 <7974>  44,470円 (-2,440円、-5.2%)

 任天堂 <7974> が大幅に3日続落。全般相場が波乱となるなかリスク回避の売りが一気に高まった。1月末に今期2回目となる業績の上方修正を発表、18年3月期の売上高を9600億円から1兆200億円(前期比2.1倍)へ、営業利益を1200億円から1600億円(同5.4倍)へ大幅に引き上げており、これを手掛かりに5万円大台目前まで買われる場面があったが、前週末から全体指数に歩調を合わせるように急速な調整局面に入っている。「ニンテンドースイッチ」はその関連ソフトも含め同社の売り上げ拡大に大きく貢献しているが、市場では「“スイッチ効果”は目先の株価に大方織り込んでおり、足もと1ドル=108円台に入った円高による輸出採算の悪化が意識されている」との声も出ている。

■矢作建 <1870>  858円 (-47円、-5.2%)

 矢作建設工業 <1870> が大幅に3日続落。5日大引け後(15:00)に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が37%減益で着地・10-12月期も17%減益」が嫌気された。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比36.7%減の40.7億円に落ち込み、通期計画の60億円に対する進捗率は67.9%にとどまり、5年平均の80.3%も下回った。

■ソフトバンク <9984>  8,369円 (-431円、-4.9%)

 ソフトバンクグループ <9984> が後場下げ幅拡大、一時741円安で8059円まで売り込まれた。全体リスク回避の売りがかさむなか、先物主導のインデックス売買の影響を受けた。時価総額は一時9兆円を割り込む場面があった。傘下の米スプリントの10-12月期決算は最終損益が黒字化したものの、今はファンダメンタルズ面の評価はリスクオフ相場のなかで希薄化している。

■東エレク <8035>  18,785円 (-910円、-4.6%)

 東京エレクトロン <8035> 、ディスコ <6146> 、SCREENホールディングス <7735> 、SUMCO <3436> 、信越化学工業 <4063> など半導体関連株が軒並みきつい下げとなった。5日の米国株市場ではNYダウが一時1600ドル近い暴落をみせたが、そのなかエヌビディアが8.5%安に売られるなど半導体セクターへの売りも目立った。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4.7%安と下落基調を強めており、これを受けて東京市場でも関連銘柄への売りが勢いを増した。

■国際石開帝石 <1605>  1,332円 (-60円、-4.3%)

 国際石油開発帝石 <1605> 、日本海洋掘削 <1606> 、石油資源開発 <1662> など資源開発関連や、JXTGホールディングス <5020> 、昭和シェル石油 <5002> など石油関連株がいずれも揃って売られた。5日の米国株市場ではNYダウが過去最大の下げ幅を記録、全面安に売られた一方でリスクオフの流れを受けてWTI原油先物価格も急落、1ドル30セント安の1バレル=64ドル15セントと1月22日以来の水準に落ち込んだ。これを背景にシェブロンが5%安、エクソンモービルは5.7%安と大幅に値を下げており、東京市場でもその地合いが波及する形となった。

※6日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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