メシ屋によってメニューが違うように、メシ屋に訪れる客層も違えば、メシ屋の本棚に並ぶ本も違う顔ぶれとなる。メシ屋の本棚は、まさにその店の「色」を表す顔。たとえ読まなくとも、本棚にホッとするときもあるのだ。

日本料理をチープな価格で食べられる

今回ご紹介するメシ屋の本棚は、「おふくろの味 ~日本家庭料理~」(Ashok Galli Thamel Kathmandu Thamel, Kathmandu Nepal)。ネパールの首都カトマンズのタメル地区にある、日本料理をチープな価格で堪能できる、和食の聖地だ。

・もっとも美味しいと評判

ここの店主はネパール人のズバンさん。取材時、彼は「一度も日本に行ったことはない」と言っていた。しかし、日本人の料理人の下で働いていたことがあり、和食の美味しさに感動し、母国のネパールで和食を作り続けているという。ネパールには複数の和食の店があるものの、この「おふくろの味」がもっとも美味しいと評判だ。















・客から味のアドバイスをもらって料理を進化

ズバンさんは一度も日本に行ったことがないため、訪れる客に感想を聞きつつ、味を「本物だと思われる味」に調整しているという。トンカツ定食、生姜焼き定食、そして天ぷら定食も食べたが、どれも海外のチープな和食としては美味しかった。

そうか、この美味しさは客のアドバイスによる微調整の繰り返しから生まれたのか。AIに学習をさせて賢くしていく流れに似ているかもしれない。そんな「おふくろの味」の本棚はこのようになっていた。

<おふくろの味の本棚>
新・里見八犬伝(下) / 鎌田敏夫
最後の船旅 / アン・ハンプソン
葬送山脈 / 梓林太郎
美しき闘争(下) / 松本清張
行先のない切符 / パトリシアローズムーア
女神變生 / 平井和正
民間防衛 スイス政府編
ルシールの夏 / マーガレット・ローム
トップの頭脳生活 / 渡辺茂
美味しんぼ 日本全県巡り青森編(100) / 雁屋哲
家裁の人(7) / 毛利甚八
群衆のなかで、さよならと手をふる人 / クリストファー・ド・ヴィンク
ヒマラヤ山脈に柔道があった / 金子晃
地球の歩き方 シンガポール
海外安全ハンドブック(3) / 外務省監修
インド旅案内 / 福永正明



もっと詳しく読む: 【メシ屋の本棚シリーズ】日本家庭料理店「おふくろの味」の本棚と天ぷら定食(東京メインディッシュ) https://main-dish.com/2021/01/22/gourmet-bookshelf-ofukuro-no-aji/

ふくろの味 ~日本家庭料理~
住所: Ashok Galli Thamel Kathmandu Thamel, Kathmandu Nepal
時間: 9:30~21:00 (要確認)
休日: 無休 (要確認)