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「飛び立ち方も色々ある」羽翼已成

羽翼已に成る
―羽翼已成―

[原文](史記 留侯世家)
羽翼已成

[書き下し文]
羽翼已に成る

[原文の語訳]
鳥の両翼はすでに完成している

[解釈]
鳥の羽根はしっかり生え揃い翼として確立している。ここでは由来から、その人を補佐する人事体制が整っているということです。
組織においてはいくら優秀なトップやリーダーでもひとりで全てを統制することは難しいものです。やはり優秀な補佐役がいないといけませんし、それが複数人であれば尚良です。
商売においても、生産(仕入れ・管理)と販売(営業・宣伝)の両方が確立していないといけません。
スポーツ選手でも周りのコーチなどのサポートスタッフや家族の助けがあってこそ競技に集中できるものです。
家族でも子どもが巣立つまでの家庭環境が大事です。

ここでは飛び立つ体制は整った後の話にすることにします。
何事でも始めるとき、スタートダッシュが得意だったりスロースターターだったりと様々です。鳥でも飛び立ち方が色々あります。
雀のようにその場からすぐに飛び立つことができる一方で、フラミンゴのようにある程度の助走距離がないと飛び立てないものもいます。さらに、なかなか飛び立つ勇気が持てない場合もあります。
フラミンゴのように一本足でじっと立ち続けることができる一方で、その身体の重さから助走しないと飛べないのは、規模の大きな組織に相当するのではないでしょうか。
世代交代をして新しい上層部となっても、なかなか思うように実績が出せなかったり、改革や新規事業に取り組むことに躊躇する場合があります。

焦らず余裕と勇気を持ち、萎縮せずに大きく羽ばたけるように周囲の理解と見守り、協力がしっかりできる体制作りを心がけたいものです。

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