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天ぷらてんちゃん、定食・どんぶりものの名前の由来

名古屋の隅っこで両親とともに家族経営の揚げ物食堂「天ぷらてんちゃん」を22年続けています。
その店で出している定食・どんぶりのいくつかの品名由来を紹介させていただきます。

「てんてい丼」

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もともと「天ぷら定食」があり、それを天丼にしたものです。
天ぷら定食を略して「てんてい」と呼んでいることが由来。
ただお客さんが注文される場合に、よく「ていてん...どん?」と言われることもあります。

「えびプリッ天丼」

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エビマヨに使う尻尾のとってある海老を使った天丼で、プリッとした食感をそのまま表現したものです。ちなみに店で一番人気。
お客さんの中には「ぷりぷり天丼」や「えびプリッと天丼」「あの尻尾のとってある海老の天丼」と言われることも。

「鳴海まぜ天丼」

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前述の「えびプリッ天丼」をありがたいことに地元のテレビ番組で何度か紹介していただいたのですが、7年ほど前にガレッジセールのゴリさんが「ゴリ夢中」という番組で来店された際、当時ゴリさんはエビアレルギー(後に誤診だったことが判明)という話があり召し上がっていただけませんでした。
そこで「では次回来ていただけるときまでに海老を使わない天丼を作ります」と約束して開発したものです。
みそ風味のたれを使って、ひつまぶしの要領で食べていただく天丼で、最初は名古屋めしを意識していたので「名古屋まぜ天丼」にしようと考えたのですが、桶狭間天丼(後ほど紹介)と地元緑区の地名を使った前例もあり、ここは店を構える「鳴海」を使うことにしました。
鳴海は鳴海絞りや旧東海道の宿場町として栄えた地域です。
こちらもメディアで紹介していただき、今春、ゴリさんが7年半ぶりに再来店され、約束を果たすことができました。

「桶狭間天丼」

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桶狭間の戦いの節目の年に合わせて、地元の保存会からコラボで天丼を作って欲しいとお声をかけていただき開発した天丼です。
材料に「おけはざま」の5文字の頭文字を使用して、尾張名古屋の海老を追加した6品を載せ、「鳴海まぜ天丼」にも使っている天丼のたれも赤味噌を少しきかせた「みそ風味だれ」をかけています。
初めてのお客さんにはこの「おけはざま」が何なのかを謎解き風に食べていただきます。ちょっと無理矢理感の材料名もありますが、そこは合戦、お客さんと店との知恵比べです。

「有マツ夏天丼」

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テレビ朝日系列の番組 マツコ&有吉の怒り新党に「天丼のカボチャとイモ、甘いものは二ついらない」というお悩み投稿があり、その流れの中で「天ぷらを5品選ぶとしたら」として3人が挙げた天種で構成した天丼です。
名前の由来は、緑区内には有松という地産品の有松絞りと古い町並みが全国的に有名な地区があり、前述の「桶狭間天丼」「鳴海 まぜ天丼」の区内の地名を使った二品がすでにあることから、「有(吉弘行)」さん「マツ(コ・デラックス)」さん「夏(目三久)」さん、お3人の名前を拝借して「有マツ夏天丼」としました。

最後に、店名「天ぷらてんちゃん」の由来も

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食堂を始める前は、両親は私設市場の中で「天勝」(てんかつ)という天ぷらとフライの持ち帰り店を営んでいました。
時代の流れで市場も後継者問題で次々と閉店し、市場も閉鎖ということに。
そこで父の長年の夢だった食堂を開店することにしたのですが、その際に手伝うことになった自分が「天勝」では硬いし、そんな敷居の高い店ではないのだから、もっと馴染みやすい名前が良いと提案。
そこで父が地元の仲間から「てんちゃん」と呼ばれていることから「天ぷらてんちゃん」にすることにしました。
はじめは父も戸惑ってましたが、店先を通る子どもさんからも「てんちゃ~ん♪」と手を振ってもらえるなど覚えていただいています。

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