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ヒトラー: 虚像の独裁者 (岩波新書 新赤版 1895) 新書 – 2021/9/21

4.1 5つ星のうち4.1 79個の評価

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ヒトラー(一八八九─一九四五)とは何者だったのか。ナチ・ドイツを多角的に研究してきた第一人者が、最新の史資料を踏まえて「ヒトラー神話」を解き明かす。生い立ちからホロコーストへと至る時代背景から、死後の歴史修正主義や再生産される「ヒトラー現象」までを視野に入れ、現代史を総合的に捉え直す決定版評伝。
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著者について

芝 健介(しば けんすけ)
1947年、愛媛県生まれ。東京大学法学部政治学科卒業後、同大学大学院社会学研究科博士課程(国際関係論)修了。國學院大學助教授、東京女子大学教授を歴任。
現在――東京女子大学名誉教授。
専攻ドイツ現代史・ヨーロッパ近現代史。
著書――『武装 SS』(講談社)、『ヒトラーのニュルンベルク』(吉川弘文館)、『ホロコースト』(中公新書)、『ニュルンベルク裁判』(岩波書店)ほか。
訳書――N.フライ『総統国家』、M.フルブルック『二つのドイツ1945─1990』、G.アリー『ヒトラーの国民国家』(以上、岩波書店)、L.ブレンナー『ファシズム時代のシオニズム』(法政大学出版局)ほか。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (2021/9/21)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/9/21
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 380ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4004318955
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4004318958
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.7 x 1.5 x 17.3 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 79個の評価

著者について

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芝 健介
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上位レビュー、対象国: 日本

2024年2月1日に日本でレビュー済み
著者の芝健介さんは、ナチ・ドイツ(ヒトラーや親衛隊も)歴史研究の泰斗の一人。
1990年代から進んできた、ナチス、ヒトラー、ホロコーストの歴史事実の掘り起こしと、その解釈の変化が大変わかりやすく記述されています。

特に近年日本人になじみとなった「ヒトラー」についての映画や書籍(フェスト『ヒトラー最後の12日間』、ヴェルメシュ『帰ってきたヒトラー』)そして、ヒトラー研究の決定版となっているカーショー『ヒトラー』(上下)、版権の切れた『我が闘争』の批判的註釈付き本を発刊した現在のドイツの歴史認識の到達点をも視野に納めています。

日本人一般のヒトラーやナチ・ドイツ認識はとうに時代遅れになっていることを改めて理解させてくれる良書です。
まずは、この書から読むと、歴史認識の「ズレ」や「誤謬」を防ぐことができます。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年1月17日に日本でレビュー済み
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恐らくヒトラー論の最新に近い情報を含んでいると思われている。ヒトラー論は論じるのが難しいが冷静に分析しているのは良。昨今の世、独裁者が世界にはびこり、分断を招いている。本書は、独裁者を生んだ歴史背景や当時における地政を学ぶのには最適な人物ではないかと思う。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最新の新書版ヒトラー伝である。著者は団塊世代のドイツ現代史、ナチスの研究者。
多くの著書、訳書があるが、ヒトラー伝は初めてと思われる。新書本は『ホロコースト』(中公新書2008)についで2冊目。
大ベテランの本に、力作などという言葉を使ってはたいへん失礼とは思うが、最新の研究成果を取り入れた新書ヒトラー伝の大力作である。
250頁ぐらいが多い最近の岩波新書の中では、360頁もある重厚な新書で、改行は少なく、字がぎっしり詰まっている。
概要
はじめに・・ヒトラーには「悪い面だけでなく、良い面もあった」という戦後ドイツに広まった「ヒトラー神話」を厳しく批判する。経済等を回復させたというヒトラーの主張は、都合の悪い部分(犯罪的政策)を隠した嘘まやかしであるとする。本書の目標は神話や過大評価に踊らされぬよう、できるだけ正確な事実にもとづくヒトラー像を分有することである。
第1章 兵士ヒトラー・・約30頁。ヒトラー誕生から第ニ次大戦の終戦まで。ヒトラーが終戦直前にもらった一級鉄十字賞は、上司のユダヤ人将校の推薦によるもので、この上司から手渡しされたことは『わが闘争』には書かれていない。
第2章 弁士から党総裁へ・・約56頁。終戦後ミュンヘンに帰還してから、ミュンヘン一揆に失敗して服役し、1925年に仮釈放されるまで。
第3章 国民的政治家への道・・約52頁。1925年の『わが闘争』第1巻の発刊から、1933年のヒトラー首相誕生まで。
第4章 総統兼首相として・・約62頁。ヒトラー内閣発足から、一党独裁確立を経て、1939年の第二次世界大戦の開始まで。
第5章「天才的将帥」から地下要塞へ・・約80頁。第二次大戦とホロコースト。
第6章 ヒトラー像の変遷をめぐって・・約70頁。戦後のヒトラー像の変遷。
私的感想
〇日本人研究者による充実した新書版ヒトラー伝である。上記のようにぎっしり詰まっている感があって、スラスラとは読めないが、読みにくいわけではない。
〇特徴は、第6章の戦後のヒトラー像の変遷に、ヒトラー論、ヒトラー直近の人々の各種手記、ヒトラー研究の論点の変遷等がまとめられていることである。戦後初期のヒトラー生存説に始まり、ニュルンベルク裁判、ヒトラー悪魔野獣悪霊説、ヒトラー精神疾患説、ヒトラー薬物依存説。ヒトラーパーキンソン病進行説、ヒトラー無責任の時代の象徴説、ヒトラー独占資本代理人説等々。1970年代以後の意図派と機能派の対立、1990代以後のホロコースト研究の進展を経て、20世紀末のイアン・カーショーの大著『ヒトラー』伝の刊行まで。たいへん面白い。
〇もう一つの特徴は、第5章の第二次大戦とホロコースト部分が、比較的詳しいことである。特に独ソ戦の部分が戦史本なみに充実している。
〇第2章と第3章合わせて108頁あるが、第4章は62頁しかない。つまりヒトラーが政権を握るまでは比較的詳細だが、握ってから第二次大戦までの期間の著述は比較的短く済まされている。
〇しかも、第4章の中では、大統領緊急令による基本的人権の停止、左翼政党弾圧、授権法制定、一党独裁完成、レーム事件、再軍備という政治的に重要な事件についてそれなりの叙述がなされている。残りの叙述はほとんどが、この時期のヒトラーのユダヤ人弾圧、ユダヤ人対策に費やされている。
〇他の本(たとえば、講談社新書『ヒトラーとナチス・ドイツ』)で著述されているのに、本書では出てこない、または極めてあっさり済まされているのは、失業者対策、景気対策、雇用対策、国民統合、歓喜力行団、一鍋日曜日、アウトバーン建設等の、ヒトラーの経済対策、社会福祉対策である。これらは、ヒトラーが自賛し、当時の国民には奇跡の達成のように受け取られ、戦後のドイツでもヒトラーのよい面(「うまくいっていたというヒトラー神話)として残存した部分だが、本書では思い切りよくこれらが削除されている。これは、経済等を回復させたというヒトラーの主張は、都合の悪い部分(ユダヤ人弾圧等の犯罪的政策)を隠した嘘まやかしであることから、ヒトラーが自慢した部分ではなく、ヒトラーが隠した部分という書くという趣旨かと思われる。趣旨は分かるが、若い読者向けのヒトラー入門書としては、ここはちょっとわかりにくい。
〇『わが闘争』に書かれたヒトラーの青年期に嘘が多いことも繰り返し出てくるが、2014年には批判的コメントの付いた同書の刊行が認められ、3500のコメントの付いた新版が出て、大部にも関わらず、大いに売れたとのことである。
〇ナチズムをヒトラーの目標や意図に還元するのが「意図派」で、ナチ体制内部のダイナミズムを重要視するのが「構造派」だが、カーショーは「個人」と「構造」を統合とした「カリスマ的支配」として描き、ヒトラーの支配はドイツ社会の幅広い合意に基づいており、それは「総統神話」に支えられていたとした。
〇結局、国民的合意と指導者原理と側近の忖度は、ヒトラーがドイツを道連れに死のうとした最終段階になっても機能し、多くのドイツ人、ユダヤ人犠牲者を出した。
77人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年12月5日に日本でレビュー済み
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友人に頼まれて購入したのですが、良かったと言ってます。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年10月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
20世紀の世界史の中で、「負」の側面からもっとも大きな影響を持った人物の本質に迫ろうとした力作。豊富な歴史的事実の積み上げは説得力を持つ。ただ、ナチス・ドイツの歴史の中で、一般大衆は何を考え、どう行動しようとしたのか、しなかったのかを知りたいと思ってしまう。反逆者、抵抗者の情報がちょこっと記されるが、その背後にあるものが分からない。そちらの側面の情報がないと、ふくらみのない歴史になってしまう。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年11月23日に日本でレビュー済み
昔からの疑問を持っています。なぜ、ドイツ国民はヒトラーを狂信的に信じたのかを知りたいとずっと思っていました。またヒトラーの狂気すら感じさせる熱弁の正体も常人の姿ではありません。

301pに主治医モレルによって、「メタンフェタミン等、中枢神経を刺激する興奮剤を用いる」と書かれていました。これが知りたかったのですが、筆者はだからと言ってヒトラーが薬物中毒だと「客観的裏付けや証拠を十分提示しえているわけではない(302p)」とも述べています。不思議ですね。どうなのでしょうか。

青年期の劣等感をベースとしたおどおどした態度などを知ると、壮年でのあの振る舞いが演技のようにも見えてきます。そこまでヒトラーを鼓舞し続けた原動力が本書でも明確ではないので余計に理解不能でした。

第一次世界大戦敗戦国として大きなダメージを受け、その後ハイパーインフレに見舞われたドイツを短期間に復活を遂げさせたヒトラーの歩みは本書で書かれた通りでしょう。政権を掌握し、欧州各国を征服していったその後の非道については勿論言語道断の行いでした。
ヒトラーの一連の言論統制の恐ろしさは伝わってきますし、独裁への過程は実に巧妙に仕組まれています。民衆の選挙の投票結果もヒトラーを支持していました。奈落への道ですね。

映画にもなった作戦「ヴァルキューレ(271p)」にも触れられています。悪運の強さもまた格別です。あの時、暗殺されていれば、歴史はまた確実に変化しているはずですから。

ユダヤ人の虐殺や強制収容所の話も少しだけですが登場します。類書よりは記述が少ないのが残念です。もっと強調すべき悪行ですから。
ユダヤ人迫害の過程がまた怖いもので、ホロコーストの記憶は全世界の人々の心の中にしっかりと記録され、語り続けられていくはずですので。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年9月29日に日本でレビュー済み
ドイツでは今も高齢者を中心に「戦争とユダヤ人虐待がなければヒトラーは偉大な指導者だった」と評価する人が2,3割いるという。だがヒトラーの政治運動は、政権奪取以前からすさまじい暴力と裏切りとともに展開された。本書は、欧米の先行研究をもとに、ヒトラーの負の側面を徹底的に振り返ることでその残忍さを直視しようとしている。

360ページあり岩波新書としては異色の大作だ。政権奪取までに約140ページ、死後のイメージの変遷に70ページを費やしているのもヒトラー本としては特徴といえる。ミュンヘン一揆、首相就任、全権委任法、長いナイフの夜、オーストリア・チェコ併合、スターリングラードの戦いなど、ヒトラーもドイツも一大転機となる出来事にはかなりページを割くなど、緩急もつけている。

本書はヒトラー個人の不誠実さ、冷酷さに繰り返し言及している。人命軽視はユダヤ人だけではなくドイツ人に対しても同じだった。政権奪取直後のレーム事件では200人を数日のうちに殺害し、スターリングラードでは包囲された15万人の降伏を許さず見殺しにし、戦時中に街中でヒトラー退陣をポツリと語っただけで処刑する。またミュンヘン会談のように「これ以上の領土拡張はない」といってズテーテン割譲を英仏に認めさせた半年後にはチェコ本体を併合する、といった嘘をつき続けた。「わが闘争」で語られる半生にも嘘が多いという。

年表や全体としての評価、とりわけ「流布するヒトラー神話をどう向き合うべきか」がなかったのが残念だ。また、あえて負の側面にフォーカスしたからではあるが、フランス侵攻やバルバロッサを2ページなど大戦序盤の大戦果はかなり端折ったほか、ワーゲン開発のような経済政策、党大会・ベルリン五輪などの華々しい「実績」をバッサリ落としているように、全人生をフォローしているわけではないことも意識すべきかもしれない。

日本でも「経済・衛生政策はよかった」「人間的な側面があった」という過大評価なヒトラー論を語る人は後を絶たない。そうしたイメージは、十分に知識のある人がサブイメージとして知るにはよいが、「ヒトラーは実は優れた人物だった」となるのは危険である。SS関連で多くの専門書を出している著者が示す、「極めて害をなした人物である」国際標準の評価をまず理解した上で、知識を深めるべきだろう。大学入試程度の世界史知識は必要でがあるが、当分の間、ヒトラーを知るうえで読むべき本の一つになりうると思う。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「なか見!検索」が出来ないので参考のため目次を記します。「はじめに」に続いて
第1章 兵士ヒトラー・・・✖
第2章 弁士から党総統へ・・・✖
第3章 国民的政治家への道・・・✖
第4章 総統兼首相として・・・△
第5章 「天才的将師」から地下要塞へ・・・△
第6章 ヒトラー像の変遷をめぐって・・・✖✖

 本書は残念ながら非常に読みにくい本です。記述も教科書風で面白い本ではありません。理由としては
(1) 登場人物が多数出てくるのに索引がない。
(2) 年表が無い
(3) 用語辞典(特に人名)が無い
(4) 図・表が少ない。

 比較的面白く読めるのは、第4章 総統兼首相として と第5章 「天才的将師」から地下要塞へ だけです。ここでも最低索引が欲しい。
第6章 ヒトラー像の変遷をめぐって はまるでヒトラー関連本の紹介書みたいです。ヒトラーに関する本を何十冊も読んでいてヒトラーオタクでなければ理解できない章です。

 私は(1)ヒトラー「わが闘争(上)」「わが闘争(下)」(角川文庫)、(2)大木「独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書)  (3)ヒトラーの脱走兵(中公新書) (4)ヒトラーの時代(中公新書)を読んでます。
(2)は非常に面白い本 (3)(4)も面白い本 (1)は時代背景(広瀬隆「赤い楯 ロスチャイルドの謎」参照)を知らないと読めない本ですがそれでも本書よりは分り易い。
40人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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