朝日新聞は1879年(明治12年)に大阪で第一号を出しました。

 今もある全国紙で最も古いのは毎日新聞(当時は東京日日新聞)。1872年の創刊です。次いで読売新聞が1874年。3大紙と呼ばれる朝毎読(ちょうまいよみ)が同じ1870年代に誕生しているのは興味深いですね。

 このころは、台湾出兵や西南戦争など大きな事件が相次ぎ、ニュースに対する人々の欲求が高まっていたとも言われます。

 創刊号の紙面の大きさは、今の新聞の約1/3。わずか4ページでした。

「善悪を書きわけ、社会の様子をそのまま生きた歴史として映し出す」

 創刊のあいさつにはそんな精神が述べられています。

 9年後の1888年、東京でも創刊。東京朝日新聞の誕生です。東京にある別の新聞社を買収し、母体にする形で発足しました。大阪の「朝日新聞」も翌年から大阪朝日新聞と名前を改めました。

 「大阪朝日新聞」と「東京朝日新聞」。これがひとつになったのは1940年。今にも通じる朝日新聞に統一されました。
 ところが―。大阪(西部、名古屋を含む)で発行される新聞と東京(北海道を含む)で発行される新聞とでは、実は今でも題字に違いがあるのです。

 よ~く見ると……、背景の絵柄です。大阪(上・左)はアシ。東京(上・右)はサクラ。

 ちなみに、朝日新聞社には社旗がありますが、この社旗も大阪(下・左)と東京(下・右)で異なるものを使っています。2つの社旗は合わせて見ると、地平線から朝日が顔をのぞかせる。そんなイメージでしょうか。

 マダニャイ
(朝日新聞オリジナルキャラクター)

 夏目漱石著「吾輩は猫である」の有名な書き出しからつけられた。
「吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ」
 年齢は不明だが、こう見えて子猫である。
 文学、とくに夏目漱石の作品が大好き。文豪に憧れていて、実はつけひげである。
 好物はサバ缶。

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