プジョーのスポーツカー「RCZ」の魅力＆歴史！おすすめ中古車も紹介

プジョーの「RCZ」は、2010年~2015年までの間に生産されていたスポーツタイプのクーペです。4人乗りクーペで、流れるような外観のデザインと高級感あふれるインテリアデザインが特徴といえるでしょう。ベースになっている車種は、プジョー308というハッチバックタイプのモデルです。まずは、RCZの特徴やインテリア、スペックをご紹介します。

プジョーの中でも特別なスポーツクーペ

プジョーの特徴のひとつに、車名が数字というものがあります。1929年にプジョー201を販売してから、モデルチェンジをするたびに末尾の数字をひとつ増やしてきました。プジョーのなかで数字を車名にしなかったのは、唯一RCZです。この事実ひとつだけでも、RCZが歴史あるプジョーの中で特別な車であることがわかるでしょう。

プジョーの特徴といわれるのが、「猫足」と表現される独特なサスペンションによるしなやかな走りです。RCZに関しては、スポーツクーペなのでやや硬質な乗り心地を感じられます。

特徴的なダブルバブルルーフ

RCZのエクステリアでの特徴は、ダブルバブルルーフという特徴的な屋根の形状です。コブが2つあるような独特の形状は、空力特性を考慮しながらヘッドスペースを確保し、車体の重心を下げるという機能的な役割を担っています。

アルミナムアーチといわれる特徴的なラインも印象的でしょう。アルミナムアーチとボディカラーが見事なコントラストを生み出しています。「猫目」といわれる猫の目を連想させる、吊り上がったフロントフェイスも健在です。個性的かつ精錬されたエクステリアデザインが、RCZの魅力といえるでしょう。

高級感あふれるインテリア

RCZのインテリアは基本的に、プジョー308のデザインを受け継いでいます。シートは上質なナッパレザーを使用したバケットタイプのスポーツシートであり、快適な座り心地を体感できるでしょう。

FFの利点を生かしたトランクスペースの広さも魅力です。標準で321L、後部シートを倒すと639Lまでラゲッジスペースが広がります。合理性を重んじるフランスらしさが、このような面にも表れているのでしょう。2013年のモデルチェンジでは、ドアトリムにステッチを施したレザートリムや、ツートーンレザーシートを採用しました。

RCZのスペック

プジョーRCZ（2010年販売モデル）の詳細スペックをご紹介します。右ハンドルの6速ATモデルに搭載されているエンジンは、排気量1,598ccの「EP6CDT型」エンジンで、最高出力156ps（115Kw）/6,000rpmです。

左ハンドルの6速MTモデルに搭載されているエンジンは、排気量1,598ccの「EP6CDTX型」エンジンで、最高出力は200ps（147Kw）/5,800rpmとなっています。両エンジンともターボ付きのDOHC16バルブエンジンです。

安全装備としては、事故の際に歩行者の安全性を高めるアクティブボンネット、危険なときには自動で緊急ブレーキをかけるESP（エレクトロニック・スタビリティ・プログラム）などの安全装備が標準で搭載しています。

2013年のマイナーチェンジの際には、左ハンドル車のみに搭載されていたエンジンの振動盤を共鳴させ快音を車内に響かせるサウンドシステムを、右ハンドル車にも装備しました。RCZは、スポーツクーペとして快適な走りを体感できるパワーと装備を兼ね備えた車です。

モータースポーツの歴史があるから強い！

プジョーが自動車メーカーとして、モータースポーツの世界で数多くの栄光を残してきたことが、RCZをおすすめする理由のひとつです。モータースポーツの世界でプジョーがどのような記録を残してきたのかをご説明します。

1895年の世界初の自動車タイムレースで、プジョーType7が優勝しました。1932年には、モンテカルロ・ラリーにプジョー201で参戦し優勝しています。1987年以降はパリ・ダカールラリーで4年連続優勝しました。公道や悪路を走るラリー・レースは、プジョーのもつ特徴を最大限に発揮できる場所であることがわかるでしょう。

1990年代でもプジョーはル・マン24時間耐久レースをはじめ、有名なレースでその能力を十分に発揮します。たとえば、1993年にはプジョー905で出場し、上位3位をプジョーが独占するという歴史的快挙を達成しました。モータースポーツで培った技術を、プジョーRCZがしっかりと受け継いでいます。

プジョーのスポーツカー「RCZ」の歴史

RCZは2007年のフランクフルトモーターショーでコンセプトカーとして登場します。そのときの名前は308RCZでした。車名の理由は、車の骨格部分や内装デザインなどをプジョー308から受け継いでおり、派生モデルという位置づけだったからです。

その後、2009年の同じモータショーで車名をプジョー独特の数字ではなく、アルファベットの「RCZ」にしました。さらにRCZは、2010年にドイツで開催された「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」で、ディーゼルエンジンを積む市販車クラス「D1T」でクラス優勝という成績を残しています。

RCZは優れたデザインと性能ゆえに、2010-2011年の日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会特別賞を受賞しました。

プジョーのスポーツカー「RCZ」のおすすめ中古車

プジョーのスポーツカー「RCZ」の魅力＆歴史！おすすめ中古車も紹介

RCZにはいくつかのグレードがあります。高いグレードのモデルは、ベースグレードと比較するとエクステリアやインテリアの特徴に違いなどがあり、より高い質感を感じられます。RCZは新車での販売がすでに終了しています。RCZを購入するには、中古車市場で探しましょう。ここからは、RCZのおすすめ中古車を3つご紹介します。

プジョー RCZ GTライン

RZCの新グレードとして2015年7月に発売されたのがGTラインです。スポーティーなGTライン専用パーツが装着されたエクステリア、レッドステッチがあしらわれた優雅なインテリアが高級感を演出しています。

19インチ大径アルミホイール、ダブルエキゾーストパイプ、「GTLine」のエンブレム付き専用フロントグリルなどが特徴です。ダッシュボードやステアリングホイール、ブラックナッパレザーシート、センターアームレスト、ドアトリムなどのインテリアパーツに施されたレッドステッチも魅力でしょう。

ボディカラーは「オパール・ホワイト」「パール・ホワイト」「ぺルラ・ネラ・ブラック」「モロカン・レッド」の4色展開です。右ハンドル6速AT仕様と、左ハンドル6速MT仕様の2つのモデルがあります。

（参考：『プジョー RCZ GTライン』)

プジョー RCZ R

2014年4月に登場したのが、RCZの新しいグレード「RCZ R」です。RCZ Rは、初期のRCZの乗り心地に不満を感じていた人も満足する車となりました。

1.6Lターボエンジン、6速MTを搭載したこのモデルは、プジョーの車の中でも最高レベルの270馬力まで出力を高めています。ハイパワーを活かして、路面を確実にとらえたドライビングができるようにLSD(リミテッド・スリップ・ディファレンシャル)や強化した専用のブレーキ機構が装備されているのが特徴です。

さらに「R」専用デザインの固定式大型リアスポイラーや、サウンドチューニングを施したツインエキゾーストパイプが標準で装備しています。ボディカラーは「オパール・ホワイト」「ぺルラ・ネラ・ブラック」「モロカン・レッド」の3色です。

プジョーRCZ ベースグレード

RCZのベースグレードは、2010年に発売を開始しました。ダブルバブルルーフとアルミニウムを用いた2本のアルミナムアーチが特徴的なデザインの、RCZの基本となるモデルです。

2013年にはマイナーチェンジが行い、フロントフェイスをリニューアルしました。さらにブラックライトを採用したバイキセノン・ヘッドライトやLEDポジションランプを装備しています。

インテリアの面ではドアトリムにステッチを施したレザートリムや、ツートーンレザーシートを採用しており、より高級感を味わえるでしょう。左ハンドル車のみだった小径ステアリングホイールや、エンジンの振動盤と共鳴してスポーティーな音を奏でるサウンドシステムが、右ハンドル車にも装備しています。

燃費性能は11.5km/Lでラゲッジスペースも十分にあるので、おしゃれな実用車としてRZCのベースグレードを選択するという選択肢もよいでしょう。

（参考：『プジョーRCZ ベースグレード』)

【プジョー】その他のおすすめ中古車

プジョーのスポーツカー「RCZ」の魅力＆歴史！おすすめ中古車も紹介

プジョーにはRCZ以外にも魅力的なスポーティー仕様の車があるのがポイントです。ここからは、RCZ以外におすすめできるプジョーの中古車を5つご紹介します。SUVや、ハッチバックタイプなどの車をご紹介するので、RCZ以外のスポーツタイプの車に興味があるという方はぜひ参考にしてください。

プジョー 2008　クロスシティ

プジョーのコンパクトSUVの特別仕様車が、プジョー2008クロスシティです。市街地とオフロードでの両方でドライビングを楽しめるように、悪路走破性を高めた「グリップコントロール」と16インチアルミホイールとオールシーズンタイヤを標準装備しています。

2008はプジョーが初めて作ったコンパクトSUVです。1.2L直列3気筒ターボエンジンを搭載しており、走りは街中でも自然の中でも十分な力と存在感を発揮するでしょう。コンパクトSUVを探している方にはおすすめの1台です。

（参考：『プジョー 2008　クロスシティ』)

プジョー 3008 GT

プジョーのミドルクラスのSUVが「3008」シリーズで、そのラインアップのひとつがプジョー3008 GTです。1.6L直列4気筒直噴ターボエンジンを搭載したプジョー3008 GTは、爽快な走りだけではなく路面状況に合わせた安定した走りを楽しめるでしょう。この優れた走りを可能にしているのが、アドバンスグリップコントロールという機能です。

アドバンスグリップコントロールは、路面状況に応じて5つの走行モードの中から最適なものを選択できます。トラクションコントロールとブレーキが駆動輪を最適な状態に制御して悪路でも走破できるため、プジョーらしい走りを求める方におすすめです。

（参考：『プジョー 3008 GT』)

プジョー 308 GT

プジョー308 GTは、プジョーの主力モデルである308のスポーツバージョンです。専用のフロントグリルやブラックドアミラー、18インチアルミホイール、レッドステッチを施した革巻きステアリングなどがスポーティーな雰囲気を演出しています。

1.2L直列3気筒ターボエンジンを搭載しているため、力強い加速感を味わえるでしょう。同時にプジョー独特のサスペンションのセッティングにより、走りにしなやかさを感じることもできます。

（参考：『プジョー 308 GT』)

プジョー 5008 GT

プジョー5008は、ロングボディの全席独立型3列シート7人乗りのSUVです。プジョー5008の上位モデルが、プジョー5008 GTになります。全席独立型シートなのでそれぞれを格納、折りたたむことで、乗員数・荷物の量・大きさ・形に合わせたアレンジが可能です。荷物を抱えていても開閉可能なハンズフリー電動テールゲートを標準装備しています。

ディーゼルターボエンジンを搭載しているプジョー5008の燃費は、17.3km/Lです。上質な走りと、利便性を追求した1台を探している方におすすめします。

（参考：『プジョー 5008 GT』)