滋賀県琵琶湖で獲れる鮎。シラスほどの小さなものは氷魚(ヒウオ)と呼び、とても高級品です。ウロコができてきて4~8センチほどに成長すると稚鮎といい、各河川に放流するのもこの頃の鮎です。また、川を遡上せずに琵琶湖に居ついている鮎は小鮎といわれ、成魚になっても10センチほどにしかなりません。
琵琶湖周辺では煮付けにしたり、天ぷらや唐揚げにするのが好まれます。今回は天ぷらにしました。香魚と言われる鮎独特の香り、苦味がそのまま楽しめるので酒のつまみにピッタリです。
天ぷらを上手に揚げるには、粉も溶く水も冷たく冷やすのがコツです。また、水の代わりに炭酸水やビールを使うと、よりこんがりと仕上がります。あまりかき混ぜないようにしてください。稚鮎の下処理で、ハラワタの部分に爪楊枝をさすのは、空気の抜ける場所を作って破裂するのを防ぐためです。
冷やした吟醸酒と稚鮎の天ぷら。もちろん、ビールもバッチリです。初夏の香りを楽しんでみてください。(速水裕樹)
材料
稚鮎…………10尾
てんぷら粉…1/2カップ
炭酸水………80cc
酒……………大さじ1
塩……………適量
岩塩…………適量
レモン………1/4個
作り方
1.稚鮎を水で洗い、ハラワタの部分に爪楊枝で穴を開ける
2.キッチンペーパーで水分を拭き取り、塩を振る。さらに酒を振って10分置く
3.ボウルにてんぷら粉を入れ、よく冷やした炭酸水を入れる
4.(2)の鮎の水分をよく拭き取り、(3)の粉を付けて170度の油で揚げる。チリチリ音がしたら、一度取り出す。油の温度を180度に上げて、もう一度揚げる。色が付いたらキッチンペーパーを敷いたバットに取り出す
5.器に盛りつけて完成。好みで岩塩を付けたり、レモンを絞ってどうぞ