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新しいプールが完成し、祝福される宇都宮動物園の雌ゾウ「宮子」=3日午前10時50分、宇都宮市上金井町

 宇都宮市上金井町の宇都宮動物園が、飼育する高齢の雌ゾウ「宮子(みやこ)」のためにバリアフリー化したプールが完成し、同園で3日、記念式典が行われた。

 宮子は48歳で、人間だと約80歳。高齢となり、段差などを嫌がってプールに入らなくなっていた。同園はバリアフリー化の改修資金を昨夏、クラウドファンディングで募ったところ、13日間で目標金額の1300万円が集まった。

 改修したプールは10メートル四方、水深約70センチ。これまでより広く、浅くし、段差はスロープ状に。宮子が入りやすい形状とした。

 式典で宮子は、プレゼントされた果物を食べた後、プールに水が流れ出すと興味深そうに注水口へ長い鼻を伸ばした。荒井賢治(あらいけんじ)園長(57)は「宮子の人気で資金が集まり、改めて飼育する責任を痛感した。ずっと元気でいてほしい」と話した。

 来園した同市、主婦坂東慶子(ばんどうよしこ)さん(39)、小学3年晴生(はるき)君(8)親子は「宮子は大好き。プールができてよかった」と喜んでいた。