ワインと料理のおいしい関係
梅雨寒が長かった分、夏空が待たれる今年。暑くなった日にぴったりの、今、世界的に流行している爽やかなワインをご紹介致します。
そのワインは、ポルトガル北部産の「ヴィーニョ・ヴェルデ」で直訳すると緑のワインという意味になりますがヴェルデ(緑)には若い、フレッシュという意味合いが含まれます。
タイプとしては白が一番有名ですが、ロゼ、赤もあります。今回は白をおすすめします。
「ヴィーニョ・ヴェルデ」の特徴は、「微発泡」で「低アルコール(約9%)」「フルーティー」でビールと同じくらいキリッと冷やすと非常に爽やかで美味しいということ。
地元の白ぶどう品種をまだ完熟する前に意図的に早摘み収穫することで、フレッシュな酸味が活きたワインができます。このワインは口に入れた時の爽やかなプチプチとした触感が魅力で、スッキリとした果実味とともに涼を添えてくれます。アルコール度数が低いので、休日のランチタイムに楽しんでもいいですし、ちょっとした夕食前の最初の1杯にして、生ハム、カナッペなど軽いつまみを楽しむのもいいかもしれません。
軽めの料理に幅広く合いますが、和食では天ぷらとの相性が最高です。その相性に着目した、女性にも人気のおしゃれなある繁盛立ち飲み店のイチ押しは、天ぷらと「カザル・ガルシア」という世界販売量No.1のヴィーニョ・ヴェルデです。
天ぷらのプロに選ばれているから、「カザル・ガルシア」と天ぷらの相性はお墨付き。また、歴史的にも天ぷらの語源は「テンポラ」といい400年以上前にポルトガルからもたらされたと言います(諸説あり)ので、ポルトガル産のヴィーニョ・ヴェルデとの相性の良さは運命的かもしれません。
さて、本場のポルトガルでは何と合わせているのか? 海が近いことから、やはりイカ、タコ、イワシが定番でどれもおすすめですが、地元ではイワシの塩焼きが名物。ということで、海沿いのポルト市では年に1回、「目黒のサンマ祭り」ならぬ「イワシ祭り」(正式名はサン・ジュアン祭り)なるものが開催され、炭火でじっくり焼き上げたイワシの塩焼きを夜通しヴィーニョ・ヴェルデで楽しむと言います。
私たちも、熱々のイワシの塩焼きに新鮮なオリーブ・オイル(エキストラ・バージン)をサッとひと掛け、ついでレモンかゆず、スダチなど柑橘類をひと搾り、冷え冷えのヴィーニョ・ヴェルデを流し込めば、猛暑の中の一瞬、生きている喜びを実感できること請け合いです。