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世界の Google のサーバーに万一のことが起こるのと、自社管理のサーバーのハードディスクがクラッシュするのと、どっちの確率が高いか?と考えたら、不安は払拭できました。

株式会社コトブキ
情報管理部 課長代理 内藤 泰彦様

導入製品

Google Apps for Business

会社概要

創業 1916 年。椅子の老舗として知られ、競技場やホールの観覧席、ベンチ、屋外遊具などのストリートファニチュア、公共空間向けの家具などの販売を行ってきた株式会社コトブキ。世界水準の技術とハイクォリティなデザインには定評があり、パブリックスペースを中心にさまざまな分野で事業を展開している。

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株式会社コトブキ

サーバー保守・管理人員不要のセキュアな IT 環境を実現。
パソコン端末に依存しない、自由な業務環境を手に入れた。

最新のメールが消えてなくなってしまう…

現在、株式会社コトブキでは、社内サーバーと、某社のメールアプリケーションを使ってメール環境を構築・運用している。しかし、最近そのメールシステムに重大な問題が生じてきたという。「半年程前から "最新のメールデータが消えてしまう" という事件が多発しているんです」(株式会社コトブキ 情報管理部 課長代理 内藤 泰彦氏)。

調査した結果、原因はすぐに判明したという。現在、送受信されたメールのデータはサーバーではなく、個々のパソコン内に保存される仕様になっている。しかし、メールデータの容量が、現在のメールアプリケーションの上限容量である 2GB を超えた状態で最適化を行なってしまうとフォルダがクラッシュし、それによって "最新のメールデータが消えてしまう" という問題が起こっているということがわかった。

もちろん、各自が定期的にメールデータをきちんと整理していれば回避できる問題ではあるが、620 名いる社員一人ひとりのメーラーを整理してまわるということは不可能に近いため、現在のメールシステムを安定して運用する手段としては、社員一人ひとりに注意を促すしか手立てはない。

また各人のメールの利用目的や状況によっては、この 2GB という上限が業務の妨げになっていることも考えられる。

また、メールデータが各自の端末にあるという状況は、"端末の入れ替え" という、また別の課題の障壁ともなっている。「そろそろ、パソコンの端末自体を見直す時期にきているので、端末の入れ替えを行ないたいのですが、メールのデータの移管がネックになっています。その他のデータについては "サーバーに保存しておいてくださいね" と通達することでクリアできるのですが、メールデータだけはどうしてもパソコン内に残ってしまうのです」(内藤氏)。

メールシステムの不具合と、パソコン端末入れ替えへの障壁。この 2 つのことをきっかけに、コトブキではメールデータを各々の端末ではなく、サーバー上に保存する形式のメールサービスを探し始めた。

Google の利便性を実感して、導入検討を開始

メールデータがサーバーに保存されるWebメールサービスを探し始めたものの、現在のデータを移管するには容量が足りなかったり、サービスを提供する会社の実績に不安があったりと、コストパフォーマンスや使い勝手に今ひとつ納得できるものがなく、なかなか理想のメールサービスを探し当てることができずにいたという。

そんな中、内藤氏は Google Apps に出会う。「まずは試しにと思って、個人で Gmail のアカウントを取得して実際に利用してみたところ、その利便性は実感できたのですが、Google と言えば世界的規模の会社。正直、どうも敷居が高いような気がしてオファーを躊躇していたんです。そんな時に国内の会社が Google のサポートを始めたというニュースを見て早速、問い合わせてみました」(内藤氏)。

その後、サポート会社とのやりとりを重ねながら、Google Apps に関する記事やニュースを集めて検証したり、導入事例を読んだりと本格的な導入検討を開始。「一番の課題であったメールの容量制限についても、一人当たり 25GB という大容量であったこともあって、これは行けそうかな、と」(内藤氏)。

しかし、導入の検討を進めていくなかで、気がかりとなったこともあった。それはメールサーバーの管理についてだったという。「やはりセキュリティという面で、これまでとは違って、すべてのメールデータを社外サーバーに置くというのはいかがなものかと考えたりもしたのですが、世界の Google のサーバーに万一のことが起こるのと、自社管理のサーバーのハードディスクがクラッシュするのと、どっちの確率が高いか?と考えたら、不安は払拭できました」(内藤氏)。

導入決定のポイントはコストバリュー

コストの面においても Google Apps は理想的だったという。「IT 企業ではない、当社のような企業では、メールの保守や管理に専門の人員を当てることは難しいのです。だからこそ、サーバー管理をアウトソーシングするというのは大きな発想転換でしたね。新しいメールサービスに対する予算としては、現状のメールサービスのコスト+αで収めたいと考えていたのですが、Google Apps はまさにその希望にぴったりでした。しかも、メールデータをパソコンではなくサーバーに保存したいという当初の課題を解決できる上に、容量も増えて、ハイセキュリティな管理をアウトソースできる。これだけの条件が揃ったので、金額的にはむしろ "安い" と思います」(内藤氏)。

また、コトブキでは大量の迷惑メールにも悩まされていたというが、Gmail の高いフィルタリング技術により、この悩みからも解放されることになる。

パソコン端末に依存しないビジネススタイルへ

Google Apps for Business そして Gmail の導入により、最大の目標であった "パソコンではなくサーバー上でのメールデータの管理・保有" を実現することになるコトブキ。現在は、各自に一台の専用パソコンを割り当てている状態だが、Google Apps の導入により、そのビジネススタイル自体の一新も視野に入れている。「メールのデータ同様、パソコン側に一切のドキュメントデータを置かない、という運用方針を検討しています」(内藤氏)。

Gmail の使用によってメールデータがサーバー上に保存されるのと同様に、Google Apps に装備された Google ドキュメントの機能を利用すれば、各自が作成したドキュメントに関してもサーバー上で保有・共有することができる。「そうなれば、端末を問わず、どのパソコンを使っても自分の作業環境を再現できます。そうすることによって、例えばグラフィック作業をするときにはこちらのパソコンで、企画書を作成するときにはあちらのパソコンで、といったように、パソコン端末に縛られることがなくなる。朝、出社した順に好きなパソコンの前に座ることができるのです」(内藤氏)

サーバー上の動画を通した社内ナレッジ円滑化に期待

コトブキでは、まずは Gmail、続いて Google カレンダーと段階的に Google Apps の多彩な機能を導入していく予定でいる。Google Apps の多種多様な機能の中で、コトブキが将来的に利用を考え、期待を寄せているのが動画情報の共有機能だという。「Google Video for business には興味があります。当社では、営業方針や商品情報の説明のための映像を収めた DVD を社員に配布しているのですが、Google Video for business を使えば、わざわざ DVD にしなくても、データとしてオンラインで社内共有できますからね」(内藤氏)。また、部課や個人で情報を発信&共有できる Google サイトを社内ブログとして活用することも考えているという。

Google Apps の導入によって、端末に縛られることない、自由なメールオペレーションやドキュメント作成を実現できることとなったコトブキ。新たに手に入れられた、円滑な業務環境から生み出される、より素晴らしい製品と出会える日も近いだろう。