Apps ホームページに戻る

世間で思われているようなセキュリティ面での不安はほぼ完全にクリアできていることがわかりましたし、大企業がかなりの規模で導入している実績がいくつもあるので安心できました。

株式会社ユニヘアー
情報システム室長
廣瀬拓生様
情報システム室副長
中井康貴様

導入製品

Google Apps for Business

会社概要

2010 年 9 月 1 日、株式会社アデランス、フォンテーヌ株式会社、株式会社アデランスホールディングスが統合し、株式会社ユニヘアーとして生まれ変わった。新社名は「ユニバーサル・ヘアー」の略であり「世代や性別、国境を超え、文化や言語、すべてを超えて、あらゆる人の快適な暮らしを支える新しい毛髪」の創造を目指す決意を表す。高い技術力とグローバルな生産販売体制をさらに強化し、総合毛髪関連事業における世界 NO.1 を目指す。

PDF をダウンロード

株式会社ユニヘアー

3 社統合で情報システムの一本化が課題に Google Apps for Business で素早く低コストで解決!

Google Apps の試験導入を行い使い勝手の良さを実証

株式会社ユニヘアーは、2010 年 9 月に株式会社アデランス、フォンテーヌ株式会社、株式会社アデランスホールディングスの統合で 1 つの会社になるタイミングに合わせて、社内外のコミュニケーションツールとして Google Apps for Business を全社的に導入した。

その経緯は、2009 年 6 月頃にさかのぼる。新体制となった旧アデランスホールディングスの経営層から、「既存のメールシステムは社外からアクセスできず使いにくい」、「スケジュールが共有できるツールがないと不便」という意見が上がった。旧アデランスホールディングス・旧アデランスでは、営業店舗に勤務する多くの従業員は社外でのメール利用やスケジュール共有は特に必要なかったこともあり、メールサーバーは Sendmail、クライアントは Outlook を利用して一般的なメールシステムを構築していた。したがって、2007 年に基幹システムを改良して掲示板などのグループウェア的な機能を付加した際にも、社外からのアクセス性やスケジュール共有機能などは盛り込まなかったという経緯がある。しかし、新経営層は、「本社部門は構造改革をスピーディーに行う必要がある。また、営業店舗においてももっと効率化できる業務はある」と、情報システム室に対して、経営層の多くが以前から使っていた Black Berry を活用できる、そのような機能を盛り込んだシステムの構築を指示した。

「ちょうどその頃、以前からシステム構築で付き合いのあったシステムベンダーから『画期的なツールがリリースされた』と、Google Apps for Business を紹介されていました」と情報システム室副長の中井康貴氏は言う。そこで、オンプレミス型のメッセージングサーバーソフトウェアを利用する場合と比較検討し、コストパフォーマンスの高い Google Apps for Business の試験導入を決定。経営層および経営企画スタッフ向けに 25 アカウントを導入した。「約 1 年間運用し、使い勝手の良さが実証されました」(中井氏)

約 4 カ月での情報システム構築を迫られる


情報システム室副長
中井康貴氏

その後、2010 年 9 月の統合に向け、その 4 カ月前の 5 月、現在の本社に 3 社の管理部門が集まることとなった。また、女性向けウィッグについては、自社店舗でオーダーメイドのウィッグを扱う旧アデランス、主に百貨店でレディメイドのウィッグを販売する旧フォンテーヌの両営業現場も融合し、双方の拠点でレディメイドからオーダーメイドまでの商品を扱うこととなった。

「双方の拠点でレディメイドからオーダーメイドの商品を扱うことにより、お客様のご要望により応えられるようになりました」と、情報システム室長の廣瀬拓生氏は言う。ところが、両社の情報システムは異なり、お互いの商品情報などの共有に大きな障害があった。

「極端な場合、同じオフィスにいるのに、旧アデランスの社員と旧フォンテーヌの社員がシステム的に情報共有するには、Eメールを使ってやりとりするしか方法がありませんでした」(中井氏)

そのため、ユニヘアーが発足するまでの約 4 カ月で、一本化されたメールやスケジュール共有などの情報システムを構築する必要に迫られた。

「3 社だけではなく、海外には製造や営業の拠点であるグループ会社が多くあります。それまで、本社と海外拠点は専用ネットワークがつながっておらず、本社から連絡がある場合は、Eメールや誰かがまとめて郵送するという状況でした。こうした問題も、この機にすべて解決しようと検討を始めました」と廣瀬氏は振り返る。

オンプレミスに比べコスト、期間とも 3 分の 1

新システム選定の最大の条件は、時間とコストをかけずに行えるものであること。


情報システム室長
廣瀬拓生氏

「いくつかの方法を検討した結果、オンプレミスによるグループウェアなどを構築している時間はなく、コストも高くつくことがわかりました。それに対して、経営企画部門に試験導入して好評を得ていた Google Apps for Business ならば、全社への導入期間、コストとも 3 分の 1 程度で済みます。しかも、社外からのアクセスが問題なくでき、情報共有も簡単にできるアプリケーションがそろっていることから、これを全社的に展開すればいいことがすぐ判明しました」(廣瀬氏)

一方、廣瀬氏らは、クラウドコンピューティングに対して「他社のサーバーに自社の重要な情報を預けることのリスクがある」と思われている風潮もケアし、システムベンダーに説明を求めた。

「世間で思われているようなセキュリティ面での不安はほぼ完全にクリアできていることがわかりましたし、大企業がかなりの規模で導入している実績がいくつもあるので安心できました」(廣瀬氏)

7 月に Google Apps for Business の導入を決定、8 月に日本国内の全拠点約 1200 アカウントへの導入作業を行い、9 月 1 日の 3 社統合に間に合わせることができた。携帯端末は、試験運用では Black Berry を利用していたが、リモートワイプなど当時必要としていた機能が使え、Google Apps for Business とも相性のいいスマートフォンに変更された。

試験導入をしていたこともあり、導入作業はスムーズに進行。社内への説明会をていねいに行ったこともあるが、新システムへの切り替えは社内での混乱や抵抗感などを生じさせることなく済ませることができた。

「新しい会社に生まれ変わったことで、システムも一新されて当然という空気があったと思います。不慣れなことへの不安や不満より、両社のシステムが異なることによる不便が解消されることの期待感のほうが、はるかに勝っていたのではないでしょうか」と廣瀬氏は解説する。

便利なシステムは業務効率化に不可欠

Google Apps for Business 導入のさまざまなメリットはすぐに現れた。中井氏は次のように言う。

「社内でプロジェクトチームをつくって業務を進めることがよくありますが、Google Apps for Business ならば部署や場所を問わず同じプラットフォームを共有して仕事を進められるので、非常に便利で効率的ですね」

また、スマートフォンが使えるようになったことで、営業担当者は出先で日報作成などの業務が行えるようになり、帰社しなくても済むようになるなど業務が大幅に効率化できた。

「今回、Google Apps for Business を新規導入するまで、社外からのアクセス性などの機能の必要性は社内ではあまりイメージできなかったと思います。目の前のシステムを使うしか方法がありませんでしたから。しかし、いざ導入されると、便利さを認識して使い始める人が続出しています。そういう意味では、こうした便利なシステムが業務効率化に不可欠の支援ツールであることが再認識できましたね」(廣瀬氏)

今後は、Google ビデオ を活用して経営トップのメッセージ動画を社内に配信することも検討している。また、セキュリティは十分ではあるものの、万一の不正アクセスや情報漏えいなどのリスクに対し、さらに厳密を期して認証の補強も検討する予定だという。


「将来、全世界のグループ会社にも導入して、グローバルな共通プラットフォームにしたいと思っています。そうすることで、グループ全従業員の業務効率化が飛躍的に向上させられるとともに、トータルの運用コストも削減できるからです」と廣瀬氏は力を込める。